コンサドーレ
≪河合CRC竜の眼≫ 駒井の強さはモビリティ
今季はゴール前の演出に絡む機会が多い。18日の神戸戦はシャドーにつけるパスが素晴らしかったし、1トップのような位置まで上がってアウトサイドでドウグラスの決定機もつくり出していた。得点を決めた開幕戦(横浜FC戦)のような飛び出しもできる。ミシャサッカーの中でかなり効いてる。
駒井=写真=の強みはモビリティ(流動性)。代名詞のドリブル突破は若い時に比べれば、縦に勝負しなくなった印象だが、1人はがせるのは魅力だ。最近はゲームの組み立てに重きを置いている印象。細かく触りながらボールを前に運び、ゲームの中心にいる。フリーランもできるので、動きの速い駒井を相手はつかみづらいと思う。
チームでも指折りのストイックな選手で、自分の個性をしっかり通す。セウソ(フィジオセラピスト)とのトレーニングが毎朝の日課で、練習前から汗だく。自らを高めるため、彼ほどサッカーに真摯に取り組める選手もなかなかいない。
今後もゲームをつくることに強くこだわってほしいとともに、時には強引に突破する姿も見たい。自分の役割を突き詰め、長所を磨き続けてほしい。29歳。ベテランと呼ばれる年齢になってくるので、チームを引っ張る姿勢も大切になる。
神戸戦は駒井を中心にチャンスを多くつくりながら完封負けを喫した。ビッグクラブ相手にあれだけのクオリティーを示せたのだから、攻撃には自信を持っていい。やっぱり求められるのは最後の質で、ゴール前のひと工夫が必要。GKやDFの逆を突くような自分の感覚、ひらめきを大事にすれば、必ず結果は伴う。(コンサドーレ・リレーションズチーム・キャプテン)