清宮 初球宴でサヨナラ弾 文句なしMVP「自分が一番ビックリ」
■マイナビオールスターゲーム第1戦 全パ3-2全セ(26日、ペイペイドーム)
西武・山川からピコピコハンマーで手荒な祝福
BIGBOSS、やったぜ! 日本ハムの清宮幸太郎内野手(23)がプラスワン投票で初出場した「マイナビオールスターゲーム2022」の第1戦(ペイペイドーム)で、劇的なサヨナラ弾を放ち、文句なしのMVPに輝いた。
まさに千両役者だ。2-2の九回2死走者なしで迎えた第2打席。カウント1-2から広島・森下が投じた154キロ直球を左中間テラス席へ運んだ。
3万5534人の大歓声を受け、夢心地でダイヤモンドを一周。西武・山川からピコピコハンマーで頭を叩かれるなど、手荒い祝福を受けた。周囲に促され、きつねダンスの耳カチューシャを装着。自身が中心となって、日本ハムの勝利の儀式〝輪になって一本締め〟を行った。
宣言通りMVPを獲得し、「自分が一番ビックリしています」。新庄監督からはゲットした賞金300万円で、裏方さんへプレゼントを送ることを指令されており「どうしようか考えたいです」と笑顔がはじけた。
全球直球勝負、森下に「打たせてくれて、ありがとうございます」
全球直球勝負をしてくれた相手右腕への感謝も忘れなかった。2学年違いの森下とは、早実高1年時に選出された高校日本代表でチームメートだった。「U18で一緒にやらせていただいていた仲で、(サインに)首を振って真っすぐを投げてくれた。打たせてくれて、ありがとうございますという感じです」と頭を下げた。
スター選手が集まる大舞台に、初出場の清宮は練習中からソワソワしていた。とはいえ、またとない機会。新庄ビッグボスの「先輩、後輩関係なく、いい選手のところに行って、プラスになるアドバイスを聞けたらいい」という指令に応えるかのように自ら動いた。
話を聞きに行ったのは、現パ・リーグ本塁打王の山川だ。もともと面識があり「よくシーズン中もお話しさせていただいている。でも、今回は時間があるので、より細かくというか、話し込めるすごく良い機会になりました」。
練習後から30分ほど、じっくり打撃のアドバイスを受けた。「山川さんはすごく親切な方で、親身になって話してくれる。(打撃の)基本的な話というか、今後にすごくいい話をしていただきました」と感謝した。
ホームランダービーの打撃投手から始まり、四回裏終了後の「きつねダンス」タイムでは耳を着けてキレッキレの踊りを披露。七回の左翼守備から途中出場し、球宴初安打がサヨナラホームランとなった。清宮にとって、これ以上ない夏の思い出になったはずだ。