清宮 初のお祭り舞台で攻守に躍動!「ファンのみなさんに楽しんでもらえたら一番かな」
■マイナビオールスターゲーム第2戦 全パ2ー1全セ(27日、松山)
中嶋監督サプライズ「1番・三塁」で先発出場
全国の野球ファンを熱狂の渦に巻き込んだ。前日26日の第1戦でサヨナラ弾を放った清宮幸太郎内野手(23)は「1番・三塁」で先発出場。全パの指揮官を務める中嶋監督によるビッグボスばりのサプライズ起用だった。
一回、まっさらな打席に足を踏み入れると、2ボールから先発左腕・床田(広島)の直球を中前にはじき返し、2試合連続安打をマーク。直後の守りでも、いきなり見せ場がやってきた。1番・塩見(ヤクルト)が放った三塁線のゴロを捕球すると、深い位置からの好送球でアウトに取った。
プロ入り後、三塁での出場は昨年8月11日の2軍ロッテ戦の一度だけで「言われた時はびっくりしましたけど、でも粋だなと思って楽しくやらせてもらいました」と無難にこなしてみせた。
その後、一塁、左翼にも就きフル出場。七回、左翼での守備では牧(DeNA)が放ったフェンス際の大飛球をジャンプして好捕し、球場を沸かせた。「ミラクルっすね。ホームランかなと思ったので。でも(捕れて)びっくりしました」と振り返った。
師匠・柳田の決勝弾に興奮「僕のバットを使ってくれた」
師匠のMVPもアシストした。柳田(ソフトバンク)の第3打席に自らのバットを貸すと、見事な決勝弾が生まれた。これには柳田も「清宮フィーバーにあやかりました。ありがとうございます! 『素晴らしいバットを使っておられるのですね』と言いました」と感謝しきりだった。清宮は「あのバットはあげました」と明かし、「(柳田のMVPは)めちゃくちゃうれしかったですね。しかも僕のバットを使ってくれていたので、ちょっと貢献できたかな」と喜んだ。
一流選手の証しでもある球宴出場。1年目から「将来的に出たい」と熱望していた舞台にようやくたどり着いた。2試合で5打数2安打1本塁打。守備でも躍動した。さらにプレーのみならず、パフォーマンスの部分も含めて大きな存在感を示した。
「オールスターならではのことができたかなと思いますけど、ファンの皆さんに楽しんでもらえたら一番かな」と、チームスローガンでもある「ファンは宝物」をしっかりと体現した。29日の楽天戦からリーグが再開。残り51試合、清宮の〝本格覚醒〟が始まる。