夏季スポーツ
2021/09/24 14:46

≪高校ラグビー≫ 函ラサール10年連続決勝 25日宿敵山の手と決戦

2点をリードする前半25分、トライを決める函ラサールの小松(中央)(撮影・中本翔)

■全道高校ラグビー南・北選手権第2日 (23日、北斗市運動公園フットボール場)

 南・北準決勝4試合が行われた。南大会は函ラサールが33―10で樽潮陵に勝利。4連覇を狙う札山の手も勝ったため、決勝は10年連続で同一カードとなった。函ラサールは、陸上部から転向したウイングの小松珠生(2年)が約60メートルの独走トライを決めるなど快勝に貢献した。北大会は遠軽が29―7で北見北斗を撃破。決勝では4連覇を狙う旭龍谷と3年連続で顔を合わせる。きょう24日は休養日で、あす25日に決勝戦が行われる。

 函ラサールは、2年生のバックス陣が奮闘。4年ぶり3度目の優勝に王手をかけた。U―18日本代表候補のSO川村心馬主将(3年)は「きょうは2年生に助けられた。決勝は3年生が燃えて、1年の時から勝ったことがない山の手に勝って花園にいきたい」と3度目の正直へ意欲を見せた。
 2点リードの前半25分、川村が自陣22メートルライン付近でボールを受け取ると、右サイドの小松にキックパス。小松は「前が空いていたから、行くしかない。これを取れたら流れが変わる」と50メートル6秒1の快足を飛ばしてゴール中央へ飛び込んだ。昨秋の新人戦に続く道舞台でのトライに「チームのためになれたことは良かった」と笑みを浮かべた。
 小松は昨秋まで陸上部で幅跳びの選手だった。函ラサール中時代には陸上の全道大会に出場。高い身体能力が売りだ。昨年の南大会終了後、新チームは部員不足に陥った。宇佐見純平監督(40)の勧誘で入部し、「陸上は縦だけですけど、ラグビーは横の動きもある」。2019年W杯に出場した日本代表ウイング・福岡堅樹(29)のプレーを参考にしてきた。
 「サイドを駆け上がる際、スピードをいったん緩めてから加速するところがスゴい」と鋭いサイドステップを磨いてきた。
 川村も小松の成長に目を見張る。「小松とのキックパスはきょうが初めて。決まったのも初めて。びっくりした」。プレーの選択肢は広がった。
 昨年の花園は第3代表で出場も1回戦敗退。テレビ観戦した小松は25日の決勝へ「3年生を最後の試合にする気持ちはない。次のステージへの一歩だと思って頑張ります」。怖い物知らずの2年生が、コート狭しと駆け巡る。(西川薫)

 ◆遠軽6年ぶりVへ 目時先制トライ

 ○…遠軽の“アトム“がゴールへ飛んだ。前半7分、土砂降りの雨の中、じわじわとモールでゴール前へ運び、左サイドの密集からナンバー8の目時有斗夢(3年)が先制トライ=写真。「フォワード全員で取ったトライ」と胸を張った。3点リードの後半9分には左サイドから2トライ目をマークした。決勝では旭龍谷に2連敗中。「龍谷は『イケるだろう』って少なからず思っているはず。そこにつけ込んで鼻をへし折ってやる」と6年ぶりの優勝へ意気込んだ。

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