高校野球
2022/07/28 23:00

〝あいあん打法〟でスタメン返り咲きだ! 旭大高・一ノ戸が甲子園へ気合

快足を生かすため、超低姿勢で極限までバットは短く出塁率向上を目指す旭大高の一ノ戸

ベンチ入りメンバー発表

 全国高校野球選手権(8月6日開幕、阪神甲子園球場)に出場する旭大高の現地入りが8月1日に決まった。ベンチ入りメンバーは北大会と同じ18人に決定。一ノ戸空生行(あいあん)中堅手(3年)は準決勝までの3試合で先発も、打撃が振るわず決勝は打撃好調の山室孝太外野手(3年)にその座を奪われた。厳しい外野手争いを制し、再び先発に返り咲く。

超低姿勢と超短尺バット

 超低姿勢の構えと80センチの超短尺バットで、一ノ戸がスタメン復帰を勝ち取る―。「球数を投げさせて、2ストライクになったら粘って四球が理想。北大会ではあまりチームに貢献できなかったので、甲子園ではまずは勝つことができれば」。29年ぶりに夏の1勝を目指すチームの先発入りへ、アピールを続ける。

 昨秋は14番でベンチ入り。164センチの体を生かし、生き残りを懸けた。「全然打てなくて。これじゃあ、レギュラーも獲れない。低く構えれば相手も投げづらくて四球が取れるかな」と出塁率を上げるため、チームの打撃練習には一切参加せず、12月からはひたすらファウル打ちに励んだ。

 春は84センチのバットを短く握っていた。しかし「扱いづらい」と、4年前の甲子園戦士・中筋大介さん(仙台大4年)が残していった80センチのバットを見つけ、自分専用にキープ。それをさらにグリップの一番上を握り、今のスタイルが完成した。

空生行(あいあん)「気に入ってます」

 空生行(あいあん)という名の由来は「鉄のように強い男になってほしい。気に入っています」。小柄ながらデッドリフトは体重の倍以上の147キロ以上を挙げる。「甲子園では盗塁を狙っていきたい」。上半身ムキムキの韋駄天(いだてん)が、甲子園狭しと駆け巡る。

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