高校野球
〝あいあん打法〟でスタメン返り咲きだ! 旭大高・一ノ戸が甲子園へ気合
ベンチ入りメンバー発表
全国高校野球選手権(8月6日開幕、阪神甲子園球場)に出場する旭大高の現地入りが8月1日に決まった。ベンチ入りメンバーは北大会と同じ18人に決定。一ノ戸空生行(あいあん)中堅手(3年)は準決勝までの3試合で先発も、打撃が振るわず決勝は打撃好調の山室孝太外野手(3年)にその座を奪われた。厳しい外野手争いを制し、再び先発に返り咲く。
超低姿勢と超短尺バット
超低姿勢の構えと80センチの超短尺バットで、一ノ戸がスタメン復帰を勝ち取る―。「球数を投げさせて、2ストライクになったら粘って四球が理想。北大会ではあまりチームに貢献できなかったので、甲子園ではまずは勝つことができれば」。29年ぶりに夏の1勝を目指すチームの先発入りへ、アピールを続ける。
昨秋は14番でベンチ入り。164センチの体を生かし、生き残りを懸けた。「全然打てなくて。これじゃあ、レギュラーも獲れない。低く構えれば相手も投げづらくて四球が取れるかな」と出塁率を上げるため、チームの打撃練習には一切参加せず、12月からはひたすらファウル打ちに励んだ。
春は84センチのバットを短く握っていた。しかし「扱いづらい」と、4年前の甲子園戦士・中筋大介さん(仙台大4年)が残していった80センチのバットを見つけ、自分専用にキープ。それをさらにグリップの一番上を握り、今のスタイルが完成した。
空生行(あいあん)「気に入ってます」
空生行(あいあん)という名の由来は「鉄のように強い男になってほしい。気に入っています」。小柄ながらデッドリフトは体重の倍以上の147キロ以上を挙げる。「甲子園では盗塁を狙っていきたい」。上半身ムキムキの韋駄天(いだてん)が、甲子園狭しと駆け巡る。