ファイターズ
《荒木大輔のズバリ解投》ポンセよ、先発の軸になれ 離脱続く中継ぎ陣の光は井口
■日本ハム2-1楽天(29日、楽天生命パーク)
負傷者に新型コロナ陽性者。主力の多くを欠く苦しいチーム状況の中、先発したポンセが好投した。オールスター前もそうだったが、しっかりとゲームをつくることができる。上沢や加藤が不在の投手陣。伊藤と並んで先発の軸となってくれそうだ。いや、なってもらわなければ困る。
打者にとっては、やっかいな投手と言えよう。コントロールが良く、コースへ投げ分けることができる。直球は力強く、そのストレートとスピードに変化がない動く球が実に有効だ。クイックも巧みで、セットポジションでの投球にも問題がない。
次回以降への期待もさらに膨らんだ。100球での降板は予定通りだろう。ただ、もうちょっと引っ張れそうな印象も受けた。良い感触を持ってマウンドを降りることができたのもプラスだ。
1点を失った三回に30球を投じたものの、続く四回は3者凡退。五回も四球はあった中で危なげなく無失点。大崩れすることもなかった。
リリーフ陣の台所事情も厳しい。堀や石川直の離脱は痛い。そんな中、特に井口の好投が光だ。ボールの勢いが本来の状態に戻ってきた。経験もあるので、緊迫した場面を任せられる。(本紙評論家)