ファイターズ
手薄な救援陣炎上で大逆転負け ビッグボス「コメントすることは何もございません」
■日本ハム5-10楽天(31日、楽天生命パーク)
井口に宮西も…六回以降で9失点
砦(とりで)は、もろかった。ひとたび逆風が吹くと、持ちこたえられない。カード勝ち越しを懸けた日本ハムは4点のリードを守れず、屈辱的な大逆転負けを喫した。六回以降に登板した救援陣が総崩れ。新庄剛志監督(50)は球団広報を通じて「コメントすることは何もございません」と伝言を残した。
論ずるに値しない―という意思表示なのかもしれない。弱点は明白だった。期待を掛けて送り出した投手が次々に打ち込まれた。六回、3番手の井口が犠飛で1点を失い、回またぎの七回には岡島にソロ弾を浴びた。無死一塁でリリーフしたベテランの宮西は安打でピンチを広げ、島内に同点の2点適時三塁打を許した。火消しを託された若手の北浦、望月も楽天打線につかまった。守備の乱れも重なり、一気に突き放された。
多くの選手がコロナの陽性判定を受け、療養しているため、ブルペンの戦力が手薄になっている。北山や玉井は健在だが、セットアッパー、抑えを任せるはずの堀や石川直、ロドリゲスがいない。投手交代の全責任を負う新庄監督は、経験や実績の少ない投手も積極的に使い、成長を促しているが、なかなか思い通りにはいかない。
全盛期は強固な方程式確立 現在はメド全く立たず
島崎投手コーチは「ブルペンでは状態が良かった。それがゲームで出せるかどうかだと思う」と救援陣をかばい、次回の巻き返しを願った。優勝争いを演じていた頃のファイターズは、タフな中継ぎが屋台骨を支え、強固な方程式を確立していた。
今、そのメドが全く立っていない。今季の補強期限は7月31日で終了した。コロナからの回復を待ち、現有戦力を底上げしていくしか、方法はない。