ビッグボスが清宮に細マッチョ指令 「詰まっても放り込める」スイングスピード向上課す
ダイエットの次はマッチョ化だ。日本ハムの新庄剛志監督(50)が、キャリアハイの11本塁打をマークしている清宮幸太郎内野手(23)に肉体強化指令を送った。昨オフは減量を勧め、スリム化に成功。一定の成果が表れている。今オフを見据えた次の宿題はパワーを付けて、スイングスピードを上げること。スラッガーとして大きく飛躍するためには、さらなる肉体改造が必要と訴えた。
昨オフにはスリム化指令で減量成功「キレも出てきた」
思いつきではない。ビッグボスは、清宮の成長を認めた上で、何が足りないのか、分析していた。理想型は見えている。「体がシャープになってバットコントロール(が良くなり)、キレも出てきた。今度はウエートトレーニングをして力がつけば、スイングスピードも速くなる。ボールも長く見られるから」。昨オフのダイエット指令に続き、ムキムキに変身することを求めた。
ウオーキングなどの有酸素運動を増やし、大幅な減量に成功したが、清宮のゴールはまだ先にあった。指揮官は現役時代の経験を踏まえ「僕も細かったんですけど、ある時期、鍛えてみようと。やっぱり打球は飛びましたね」と振り返った。
実際、球界全体を見渡すと、柳田(ソフトバンク)、吉田正(オリックス)らフルスイングが代名詞の強打者は、バキバキに体を鍛えている。技術とパワーの融合が、一流の条件になる。
筋力アップが長所を伸ばすきっかけになると、踏んでいる。「彼の場合、捉える能力とか(打球の)角度を持っているから、それにヘッドスピードとバットスイングがプラスされたら、詰まっても放り込めるんじゃないかな?」と想像した。
来季見据え準備促す「キャンプのフリーでいきなり驚かせて」
すでに怪物ぶりを発揮している同期ライバルがセ・リーグにいる。新庄監督は「例を出すのはあまり好きじゃないけど、ヤクルトの村上君のあの迫力がね。清宮君のスイング、ホームランもかっこいいですけど」と穏やかに笑った。
本格的に肉体改造に取り組むとすれば、シーズン終了後だが、期待は大きい。「今から30、40分でもいいから来年に向けて準備を少しずつやって。オフで一気に(進めてほしい)。キャンプのフリーバッティングでいきなり驚かせてくれたら」。スケールの大きなホームランバッターに育てるため、アドバイスを送る。大器の覚醒は、これからだ。