五回値千金の同点弾! 万波が2カ月ぶり11号2ラン「もう迷いはありません!」
■日本ハム3-3ソフトバンク(4日、札幌ドーム)
確信の一撃「すごい良い感触だった」
懐かしい感触が、両手に残った。「2番・右翼」で先発した万波中正外野手(22)が、2カ月ぶりの本塁打となる11号2ランを記録した。「すごい良い感触だったので(スタンドまで)行くだろうな」と確信した一撃だった。
2点を追う五回2死二塁、カウント2―1からソフトバンクの先発・レイが投じた134キロのスライダーを振り抜いた。芯で捉えた打球は、勢いを落とすことなく左翼席に突き刺さった。6月3日阪神戦(甲子園)以来となるアーチで、試合を振り出しに戻した。
6月中旬、29打席連続無安打と苦しみ、2軍に降格。ファームでは「シンプルにすること」に重点を置き、技術や思考などを整理した。「テーマをちゃんと決めて継続してやってこられたのが(本塁打に)つながったのかな」と万波らしい一打を取り戻し、「もう迷いはありません!」とコメントした。
ビッグボスは辛口「めっちゃ迷っているやん」
しかし、新庄監督は「めっちゃ迷っているやん。それはないわ(笑い)」と手厳しかった。それでも最後は「昨日清宮くんが打って、今日は万波くんが打って。去年も試合に出なかったメンバーが出て、ベストの記録を更新しているのが成長だから。本当うれしいですよね」と目を細めた。
この日は乃木坂46の金川紗耶が試合前のファーストピッチと、三回終了時には話題の「きつねダンス」を披露した。ベンチから見ていた万波は「めちゃめちゃかわいい。改めて生で見ると、アイドルとか好きになる人の気持ちがわかる」とうなずいた。
坂道ファン・浅間から指令!? 登場曲変更で〝おもてなし〟
万波も2打席目までの登場曲を金川ら4期生メンバーの曲である「I see…」を使用。「浅間さんから『登場曲変えろ』って指示が来まして」という先輩の指令もあり、しっかりと〝おもてなし〟を果たした。
そして、最大の楽しみも帰ってきた。週刊少年ジャンプで連載されている人気漫画「ONE PIECE」だ。作者の尾田栄一郎が最終章に向けて、6月27日から1カ月休載した。休載中は「今1カ月休載なので、月曜日のおっきな楽しみが一つ減ったような、そんな気持ちです」と落ち込んでいたが、7月25日に連載再開。毎週月曜日に訪れる娯楽も、大きな原動力となっているはずだ。
今季最長の4時間57分の激闘もケリは付かなかった。さらに5日は大阪へ移動してからオリックス戦に臨む。疲労も残る中での戦いとなるが、アピールに燃える万波には関係ない。一夜明けてもまた強烈なフルスイングを見せる。