ファイターズ
2022/08/05 23:15

谷内「松本剛さま、早く帰ってきてください」 思い込め適時二塁打放つ

五回1死一塁、勝ち越しの適時二塁打を放つ谷内

■日本ハム2-5オリックス(5日、京セラドーム)

 仲間へ届け―。「9番・遊撃」で2試合ぶりに先発した谷内亮太内野手(31)が、同点の五回1死一塁で迎えた第2打席で、一時勝ち越しの適時二塁打をマーク。打率リーグトップに立ちながら負傷離脱中の松本剛へ「(復帰を)待っているよ」とメッセージを送った。

 高く舞い上がった打球は、猛追する中堅手のグラブから逃げるように伸びて右中間を破った。「長打で走者をかえすというより、右方向にヒットを打って一、三塁をつくりたい」と謙虚に打席に立ったが、結果は特大の二塁打。新型コロナ感染から復帰後、出場4試合目での初安打が貴重な適時打となり「『あんな打球も打てるんだ』と自分でも驚いています。自分の可能性が広がった」と思わず笑みがこぼれた。

「少しでも本人に伝えられたら、剛もリハビリを頑張ってくれると思う」

 仲間の悔しさを背負って試合に臨んでいる。快音を響かせた直後には、「松本剛さま、早く帰ってきてください」とコメント。左膝骨折で離脱を余儀なくされている後輩に思いを寄せた。試合後には「僕がコロナで離脱していた時に、(松本剛の)けがをテレビで見ていた。アクシデント(自打球)でのけがは、本人が一番悔しいと思う。1軍のチームが待っているよっていう気持ちを、少しでも本人に伝えられたら、剛もリハビリを頑張ってくれると思いますし、良い気持ちで1軍に戻ってきてくれると思う」とコメントの狙いを明かした。

 自身も7月18日に新型コロナの陽性判定を受け、チームを離れた。「調子が上がってきての離脱だったので、悔しい気持ちはもちろんありました」と唇をかんだが、気持ちはすぐに切り替えた。「頭を整理できるいい時間」。隔離期間は過去の自身の映像などをチェックし、「守備固めはもちろん、終盤での代打など、起用に応えるにはどうすればいいのか」を考え続けてきた。

〝トライアウト〟中でも「チームとして目の前の試合をしっかり」

 チームは松本剛だけではなく、エースの上沢ら主力を欠く。上位と差がつき、最下位に沈む現状では個人プレーに走りがちだが「同じ方向を向いて、最後まで戦っていかないといけないのは変わらない。第一は個人のトライアウトですけど、チームとしても目の前の試合をしっかり勝てるように、士気を高めてやっていかないといけない」とチームプレーの重要性を口にした。離脱者が戻り、全戦力がそろうまで、谷内が若きビッグボス軍団の屋台骨を支えていく。

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