ファイターズ
コロナ禍、前夜中継ぎ総動員… 続投やむを得ずポンセ5失点
■日本ハム2-5オリックス(5日、京セラドーム)
激闘の代償はあまりに大きかった。4日は札幌ドームで延長十二回、4時間57分を戦い抜いていた。コロナまん延の影響で、ただでさえ手薄な中継ぎ陣を酷使する形になり、5日は先発したコディ・ポンセ投手(28)に長いイニングを託すしかなかった。過度な消耗により、ベンチワークも制限され、手痛い逆転負けを喫した。
五回まで1失点も六回に杉本が逆転3ラン
五回まで1失点でしのいでいたポンセが六回につかまった。中川圭、吉田正に連打され、杉本にチェンジアップを左翼席へ運ばれた。リードを守れなかった助っ人右腕は「失投が何球かあり、それをうまく捉えられてしまいました」と反省。新庄監督も「ちょっとバテたのかな。杉本君の初球に投げた球…。彼はああいうボール(半速球)に強いからね。あそこはもったいなかった」とバッテリーの配球に触れ、表情を曇らせた。
被弾後も継投せずさらに1失点
この時点で2点ビハインド。ポンセは続投し、紅林の左翼線二塁打の後、若月に左前適時打を許した。この1点が重くのしかかった。普段なら傷口が広がる前に交代を選択するが、指揮官は「(4日に)使っていたから。中継ぎの投手を。代えるというのはなかったね」と明かした。
前夜はメネズ、吉田、北山、井口、玉井の5人がイニングをまたぎ、連投は難しかった。古川侑、望月、北浦が健在で鈴木を1軍選手登録したが、早い段階で継投に転じれば、終盤に投手が不足する恐れがあった。
チームは深夜まで続いたナイター明けに午前の便で千歳から関西へ移動。野手も睡眠不足と疲労を抱えたまま、プレーした。ただ、最も苦しい状況は抜け出しつつある。コロナ陽性判定を受けた選手が療養を終えて少しずつ戻ってきた。戦力が整うまでもう少し。今が踏ん張りどころだ。