根本が自己最長6回2/3、1失点で2勝目!ビッグボス称賛「かなり勝てる投手になる」
■日本ハム5-3オリックス(7日、京セラドーム大阪)
5月29日巨人戦以来の勝利
ピンチを招いても崩れない。先発の根本悠楓投手(19)は辛抱強く投げ続け、過去の自分を超えた。自己最長の七回2死までマウンドに立ち、自己最多97球を投げた。6回2/3、5安打1失点で5月29日の巨人戦(札幌ドーム)以来となる2勝目をゲット。敵地のヒーローインタビューで「1勝した後、なかなか勝てなかったのでとてもうれしい」と素直に喜びを表現した。
決定打を許さなかった。一回、二回と死球や安打で走者を背負ったが、粘った。直球でカウントを稼ぎ、低めのスライダーが効果的に決まった。5点リードの七回2死で、紅林に5号ソロを浴びた。すぐに立て直したかったが、次打者の頓宮を四球で歩かせ、降板を告げられた。課題も明確になり「あと1アウトをしっかり取れる体力がないと。ベンチも球が上ずってきていると感じて交代になったと思う」と悔しさを口にした。
自己啓発書からヒント「考え方一つで変わる」
高卒2年目でブレークの兆しを見せている。春先から鎌ケ谷の寮で過ごす時間が長かったが「アドラー心理学」を解説した書籍「嫌われる勇気」を手に取り、読み進めた。自由で幸せな人生を送るための思考などがつづられた自己啓発書を通して「考え方一つで変わるんだな、というのは思いました」と、厳しいプロの世界で生き抜くためのヒントをつかんでいた。
2月の春季キャンプから結果を残し、アピールした。ビッグボスが早い段階で1軍の戦力になると確信し「実戦で見たい」とコーチ陣に要望を出していたのが、北山と根本だった。この日は広報を通じて「根本君は今シーズン一番のピッチング。今日みたいにストライク先行でフォアボールを出さなければ、かなり勝てる投手になる」と絶賛コメントを出した。
伸びしろたっぷりの有望左腕は、開幕前、目標に挙げていた「3勝」にリーチをかけた。ただ、気を緩めることはない。性格は控えめでも、等身大の自分を客観視し、有言実行する強さを持ち合わせている。