ファイターズ
2022/08/07 20:15

《岩本勉のガン流F論》根本 自分の持ち味貫き通したからこその結果

力強い投球を披露した先発・根本

■日本ハム5-3オリックス(7日、京セラドーム)

 長いイニングを投げられる体力を有している。そして荒れ球も武器になる。根本の投球を見て、改めて感じた。本人も再認識できたはずだ。

 まだプロ2年目の19歳。うまさや投球術はこれから覚えていく。しっかり腕を振ってファウルを取れるストレートを思い切り投げ込む。自分の持ち味を貫いたからこそ、冒頭の2つの発見があったのだ。

 できることに全力を注いだ上でのチャレンジはプラスアルファを生む。自分を見失い、欲に駆られて理想(の投球)だけを追いかけていては成長はない。前日に黒星を喫した田中も気付かされただろう。

 根本はプラスの失敗も経験できた。七回、紅林にソロ本塁打を浴びた直後、代打の頓宮をストレートの四球で歩かせた。無失点投球が途切れ、動揺を見せたくない衝動がピッチングを小さくさせた。心には常に〝魔物〟がすんでいる。心の動きは刻一刻と変化する。それを身をもって感じられた。

 プロ初安打を記録した片岡よ、おめでとう! ヒットを打った後の打席はまるで別人。アベレージを残している打者のごとく雰囲気をにじませていた。どんどん、その気になっていい。ただ、投手同様、飛び級はない。等身大の自分で相手と向き合ってこそ、次が見えてくる。

関連記事一覧を見る

あわせて読みたい