〝神川畑〟代打で大仕事!コロナ復帰戦で即適時打「また一からやりたい」
■日本ハム5-3西武(9日、札幌ドーム)
「自分のしたかったバッティングできた」
〝神川畑〟が帰ってきた。新型コロナウイルス陽性判定を受けていた上川畑大悟内野手(25)が9日、1軍に復帰し、すぐさま大仕事をやってのけた。
1点ビハインドで迎えた八回1死一、三塁。9番・郡を迎えるところで、新庄監督は上川畑を代打に送った。セーフティースクイズの失敗もあり、カウント2―2と追い込まれたが、西武の高橋が内角高めに投げ込んだ150キロ直球をバットに乗せた。「自分のしたかったバッティングができた」と、詰まりながらもはじき返した打球は左翼前にポトリと落ち、三走・野村が同点のホームを踏んだ。
代打成績も〝神〟がかり 5打数4安打3打点
これで今季の代打成績は5打数4安打、3打点。まさに〝神〟のような数字を叩き出している。上川畑は「5の4じゃ、まだ得意とか言えないですけど」と謙遜しながらも「(スタメンで)出てなくて、いきなり試合に出るっていうのは気持ちの面でギャップがある。そこを感じないように、しっかり準備して打席に入るっていうのは意識してやっているので、それがしっかりできている証拠かなと思います」と要因を語った。
前半戦はルーキーながら39試合に出場し、攻守で躍動。しかし、チームを襲ったコロナ禍に巻き込まれた。7月19日に行われたPCR検査で新型コロナの陽性判定を受けた。上川畑は発熱の症状もあり、2日間ほどは39度を超える高熱も出た。当然、体力は低下し、「鎌ケ谷で調整してたんですけど、暑さもありましたし、大変でした」。それでもランニングを多めに行うなどして、早期復帰につなげた。
新人といえど25歳。背水の覚悟でプロの舞台に飛び込んだ。その覚悟が強い分、1試合でのし掛かる重圧は大きい。「やっぱり結果を出さないと、自分の生活にも関わってくる。そういうところでもメンタルは大変だなっていうのはすごい感じます」と、ここまでのプロ生活を振り返った。
1軍を離れている間は不安もあったが、復帰後すぐに存在感を示した。「こうして戻って来られたので、また一からやりたい」。コツコツと結果を積み上げながら、自分のポジションを確実なものとする。