ファイターズ
2022/08/09 23:20

〝野球の申し子〟近藤がバースデー逆転サヨナラ弾!「もう一生できないと思う」

九回裏、逆転サヨナラ3ランを放ちチームメートから祝福を受ける近藤

■日本ハム5-3西武(9日、札幌ドーム)

プロ11年目で初のサヨナラ弾「興奮して、頭が真っ白になった」

 29歳の誕生日を自ら祝うサヨナラ弾となった。『野球の日』生まれの近藤健介外野手が、右越え4号3ランを放ち、チームを劇的勝利に導いた。

 プロ11年目で自身初のサヨナラ本塁打に「気持ちいいですね。足が震えて、手が震えて、興奮して、頭が真っ白になりました」とダイヤモンドを一周。チームメートから手荒い祝福を受け、「まぐれです。なかなかない経験。もう一生できないと思う」とちゃめっ気たっぷりに笑った。

首脳陣から『打て』のサイン「迷いが吹っ切れた」

 1点を追う九回無死一、二塁で迎えた打席。迷うことなくバットを振り抜いた。「正直、(サインは)バントを出してくれと思った」と消極的だったが、打席に立つ前に稲田内野守備走塁コーチが「『打て』だから思いきりいけ」と声を掛けてくれた。「ボスも信頼して『打て』のサインだったと思うし、稲(田)さんにも呼ばれて迷いが吹っ切れた」。フルカウントから相手守護神・増田が投じた146キロを捉え、右翼ポール際に運んだ。

 8月9日は語呂あわせで『野球の日』とされている。中学校の教員だった近藤の父・義男さんは、生まれた当時をこう振り返る。予定日は8月16、17日だったが、1週間ほど早く誕生。「学校は10日からお盆休み。部活もなくて、ちょうどいいタイミングで生まれきてくれてびっくりだった。すごいよね」。さらに数年たち、親子でバッティングセンターへ行った際に『野球の日』生まれであることが判明。「健介、すごいんだと思ったね」と感激したという。

母校が甲子園初戦 バットと手袋差し入れ

 この日は、母校・横浜高校が甲子園での初戦に臨んだ。大会前には浅間ら同校OBの後輩たちと話し合い、人数分のバットと手袋を差し入れ。午前8時に起きて試合をテレビ観戦し、勝利を見届けた。「刺激になりますし、誕生日に試合をしてくれていたので、何かの縁だなと思って見ていました」。

 母校の甲子園春夏通算60勝から始まり、劇的なサヨナラ勝ちで締めくくった2022年の8月9日。近藤にとって、忘れられない誕生日となっただろう。

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