ファイターズ
新庄ビッグボスが劇的勝利を大絶賛!「僕の二つミスを帳消しにしてくれた」
■日本ハム5-3西武(9日、札幌ドーム)
興奮冷めやらぬまま会見「いや~、素晴らしかったですね」
明らかに、声のトーンが1オクターブほど上がっていた。サヨナラ弾を放った近藤のヒーローインタビューが始まったタイミングで、新庄剛志監督(50)が会見場に登場。劇的結末の興奮が冷めやらぬ様子で「いや~、素晴らしかったですね。打球が素晴らしかった。そして、きょうが誕生日という。自分で祝ってね」と、インパクト抜群の一撃を大絶賛した。
勝ち越しの重たい1点が九回表に刻まれても、ベンチの火は消えていなかった。代打の杉谷が中前打で出塁すると、一気にボルテージが上がった。続く清宮も初球を中前にはじき返す。一人一人の仕事が、歓喜のシーンを呼び込んだ。
試合中盤。何度か訪れたターニングポイントで、積極策が裏目に出ていた。五回1死三塁では、万波がスクイズも低めフォークを空振りし、三走が憤死。六回無死一塁では、バスターエンドランのサインを受けた今川が外低めの変化球を空振りし、一走は盗塁死となった。
チームの成長実感「勝ち負けというより、諦めていない」
実際、チグハグな攻撃により、流れは相手に傾いたが、最後は自力で引き戻した。指揮官は配球の読み違いを含め、作戦失敗の全責任を潔く背負った上で「僕のきょうの二つミスを帳消しにしてくれましたね」と選手に感謝。開幕当初の春先をを思い浮かべながら「こういうゲームをものにできる選手たちがすごく、うれしいですね。勝ち負けというより、諦めていない」と深くうなずいた。
少しずつ、理想に近づいている。残りの戦いを見据え、ユーモアを交えながら「簡単やね、3点を取るの。マジで。ヒット、ヒット、ホームラン。これやってくれるかな、みんな(笑)。めちゃくちゃ強くない?」とおどけたビッグボス。真夏の夜に、チームの確かな成長を感じ取っていた。