ファイターズ
伊藤大海が九回途中3失点力投「逃げたら次がない」6連戦初戦で価値ある128球
■日本ハム5-3西武(9日、札幌ドーム)
山川と勝負選択で勝ち越し許すも「歩かせる選択肢はなかった」
今季10勝目は次回にお預けとなったが、チームの柱として意地を見せた。先発の伊藤大海投手(24)が、九回途中5安打3失点と踏ん張った。
「最後(九回は)志願していったので悔しいですけど、近藤さんが良い形で負けを消してくれて、チームが負けなかったことは良かったです」と感謝。「バースデーアーチで援護して」とお願いしていた近藤にサヨナラ弾で黒星を消してもらい「言ってみるものですね」と笑った。
1点リードの五回、中村に逆転2ランを浴びたものの、六回以降は強力打線をピシャリ。八回終了で球数は114球に達していたが「負けていても勝っていても九回までいくのが、いまのチーム状況でアピールできるところ」。2-2と追いついてもらった直後、九回も志願してマウンドに上がった。
2年連続10勝はお預け「今日する予定だったんですけど」
2死二塁のピンチを招き、打席には4番・山川。山田バッテリーコーチがマウンドへ向かい「栗山さんか山川さんか、どっち(と勝負)がいいかという話。今日は右バッターにラインを出しやすかったので、そこで逃げたら次がない気がした。歩かせる選択肢はなかった」と勝負を選択した。左前に運ばれ、勝ち越し打を許したが、逃げなかった。
2年連続の2桁勝利を逃し「今日する予定だったんですけど」と苦笑い。それでも、6連戦の初戦で九回途中まで投げた。
「火曜日に投げる意味を改めて考えたときに、少しでも長いイニングいけることはもちろんですし、そういう姿勢をブルペンにも伝えられたらなと思いました」。連戦が続く夏場、伊藤の投じた128球には大きな意味がある。