ファイターズ
「出られるなら、どこでもやろう」右翼で先発の古川裕がプロ初マルチで存在感
■日本ハム2ー2西武(10日、札幌ドーム)
好調維持「練習通りに試合でも打てている」
持ち前の打撃力を発揮している。「7番・右翼」で先発した2年目の古川裕大捕手(24)がプロ初のマルチ安打を記録し、チームの2得点に貢献した。
前日9日にプロ初打点をマークしたバットは好調のままだった。五回1死二塁から中前打を放つと、七回にも1死一塁の場面で同じく中堅にはじき返し、チャンスメーク。ともに後続の適時打につながり、打線の歯車として機能した。古川裕は「本当に状態自体も今年に入ってから悪くないので、練習通りに試合でも打てている」と納得の表情だ。
本職外のポジション…試合前に新庄監督から助言
そして右翼のスタメン出場で、プロ初の外野守備にも就いた。「ファームではやったことあったんですけど、本職じゃないところをやるとなると、緊張はありました」と振り返った。試合前練習では、新庄監督から打球へのチャージの仕方を助言され「本職じゃないポジションだから、ミスしてもいいから思い切ってやれ」と背中も押してもらった。
当然、本職の捕手で勝負したい気持ちはあるが、試合に出てナンボの世界。「(試合に)出られるなら、どこでもやろうと。自分の幅も広がると思いますし、チャンスだと思ってこれからもやっていきます」と鼻息は荒い。捕手で出場するよりも守備の負担が減り、打撃に集中できるメリットもある。コロナ禍やけが人などの影響で〝延長戦〟となった「トライアウト」。この好機を逃すわけにはいかない。