ファイターズ
2022/08/11 23:15

《鶴岡慎也のツルのひと声》鈴木に先発適性あり あとは左封じの必勝パターンを

㊧プロ初先発で七回途中2失点と好投した鈴木㊨サヨナラ打を放った清水

■日本ハム3-2西武(11日、札幌ドーム)

緩急自在の投球で相手打線を翻弄

 バッテリーが持ち味を発揮した。まずはプロ初先発の鈴木。アンダースローやサイドスローの投手に必要なのは緩急。スライダーやシンカー、ツーシームなどに加え、90キロ台のカーブも使うことで、130キロ台の直球をより速く見せていた。

 先発の適性は十分にあり、だ。1球のミスも許されない中継ぎを経験してきた。この日は、伸び伸びと力感なく腕を振っていたように見えた。前日は9人もの投手をつぎ込んで引き分け。七回途中までマウンドを守ったのもチームにとっては大きかった。

 課題を挙げるとするならば、左打者への対処。踏み込みやすく、長くボールを見られるため、どうしても打線のキーになる。この日も左バッターに(8安打中)6安打された。左封じの必勝パターンをつくっていってもらいたい。

好投引き出した清水のリードに成長の跡

 捕手の清水には成長を感じた。これまで宇佐見や石川亮らライバルが活躍してきた。梅林や古川裕ら年下の捕手がスタメンに名を連ねることもあった。危機感は相当だっただろう。そんな中、打者の反応を見ながら、単調になることなく、しっかり鈴木をリードした。

 最後のサヨナラ打は見事。決して良い当たりではないが、投手やチームを勝たせたいという思いがバットに伝わったのかもしれない。(本紙評論家)

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