コンサドーレ
2022/08/11 23:10

《河合CRCの竜の眼》復帰の小柏がDFライン下げさせた 5発決めた湘南戦の勝因

前節は敵地で湘南スタイルに打ち勝ち、守備も改善された。今後につながる重要な試合だった

 前節の湘南戦(7日、5―1)は本当に素晴らしい内容で勝ち点3をものにした。湘南は直近7試合で2失点しかしておらず、相当、守備に自信があったはず。球際が激しく、走り切る湘南スタイルに打ち勝ったことは、今後の試合にもつながる大きな勝利となった。

良い状態でシュートでき精度も向上

 まずFW小柏が復帰したことが大きい。湘南はDFラインが高く、前に強い。しかし、スピードのある小柏がDFの裏を狙うことでラインを下げさせることができ、相手の強みを半減させた。相手にとって危険なエリアで効果的に攻め、良い状態でシュートを打てたことで最後の精度も上がった。無駄に打つこともなく、打たされていることもなかった。8本中5本を決め、良いときの札幌の攻撃ができていた。

 守備の改善点が見られたことも非常に印象的だ。ボールを追いに行くところがはっきりし、ハイプレスでボールを奪ってゴールもできた。剥がされたときにも、一度引いて帰陣したり、コンパクトな陣形を保てたことが良い守備につながった。

 気温が高く湿度も90%。前半始まってすぐの汗の量を見ても相当な暑さでタフだったことが予想される。しかし、この試合に懸ける思いは伝わったし、球際のファイト、味方を追い越す攻撃的な動き、本当にトータルで素晴らしい試合だった。

監督と選手の守備意識を統一

 名古屋戦(7月30日、2―2)まで5試合勝ちがなく、この試合は内容も良くなかったことで、試合後すぐにミーティングが行われたと聞く。推測でしかないが、おそらく守備の部分で、監督の意見と選手の意見が食い違っていたのではないか。互いに話し合うことはチームとして戦っていく中で非常に重要なこと。そこから意識を統一し、改善できたことが湘南戦につながったのだろう。

 MFスパチョークが湘南戦でデビューした。これもチームにとって好材料だ。スピードは意外とあるし、ボールタッチも細かく確かな技術も見せた。アシストも決めて、本人も自信になったことだろう。まだ時間はかかるかもしれないが、今後ジョーカー的な存在になりうる可能性を見せた。

 次節から神戸、鳥栖、C大阪、磐田と、ホームで4試合できる。湘南戦のような試合をすれば負けないだろう。うまいサッカーはいらない。ミシャ流を軸に勝つサッカーを見せて、一つでも上の順位を目指してほしい。
(コンサドーレ・リレーションズチーム・キャプテン)

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