１４日２軍で実戦復帰　１６日にも１軍合流

　首位打者獲得へ、ビッグボスが後押しだ！ 左膝の骨折で離脱しているパ・リーグ打率トップの日本ハム・松本剛外野手（２９）が、１４日のイースタン・リーグ、ＤｅＮＡ戦（平塚）で実戦復帰する。１３日のロッテ戦（ＺＯＺＯマリン）が台風接近のため中止となり、取材に応じた稲葉篤紀ＧＭ（５０）が明かした。１６日の楽天戦（札幌ドーム）から１軍に合流する可能性もあり、新庄剛志監督（５０）はタイトル獲得へ全力サポートを約束した。

打率.３５５で離脱

　Ｆ党が待ち焦がれていた朗報だ。パ・リーグの首位打者がグラウンドに帰ってくる。左膝の骨折で離脱中の松本剛について、稲葉ＧＭは「きょう出場予定だったんですけど中止になって、あしたも出る予定です」と説明。守備には就かず、ＤＨでの出場となる見通しだ。

　実戦復帰する予定だった１３日の２軍ＤｅＮＡ戦（平塚）が雨天中止となり、仕切り直し。同ＧＭは「ある程度、状態が良ければ上（１軍）にというのも考えている」と、状態次第では１６日の楽天戦から１軍復帰する可能性も示唆した。

　プロ１１年目の松本剛は、新庄監督の下で才能が開花。開幕から好調を維持し、打率.３５５とリーグトップを独走していた。しかし、７月１９日のオリックス戦で自打球を当て、左膝蓋（しつがい）骨下極骨折で戦線離脱を余儀なくされた。

残り３８試合であと１０９打席必要

　タイトル獲得へ、新庄ビッグボスは強力バックアップを誓う。シーズン残り３８試合で、規定打席（４４３）到達まで１０９打席が必要。昨季２年連続で首位打者に輝いたオリックスの吉田正が打率.３２６と徐々に迫ってきている。

結果は求めない「４打数４三振でいい」

　指揮官は「来年狙えばいいとか、そういう話じゃないんですよ。今年なんですよ」と力説。「だから、骨がくっついた時点で４打数４三振でもいいから、打席に立てぐらいの気持ちで。結果を求めず、規定打席に立たせてあげたいという気持ちがものすごくあります」。早期に１軍合流させ、少しでも多く打席を与えるプランを練っている。

　離脱直後には「ちょっとゆっくり休んでボーンと切り替えて、早く骨をくっつけて戻ってきなさい」と激励メッセージを送信。「悔しいと思いますけど、考えようですから。あとは体のバランスとメンタルで（打率）.３７５くらい打てる可能性もあるかもしれない」と、さらにパワーアップして戻ってくることを期待する。

　松本剛にとってプロ初のタイトル獲得が懸かる、またとないチャンス。新庄監督の後押しを受けて、ラストスパートをかける。