ファイターズ
コロナにスライドなんのその!1カ月ぶり先発の加藤が力投6回2失点で復帰即白星
■日本ハム8-3ロッテ(14日、ZOZOマリンスタジアム)
今季5勝目「無事に投げられて良かった」
ほぼ〝ぶっつけ本番〟となった1カ月ぶりの先発マウンド。しかもスライド登板。難しい調整を強いられても、淡々と結果を残すのが加藤貴之投手(30)のすごさだろう。
新型コロナ罹患(りかん)後の復帰戦で、6回83球を投げて8安打2失点(自責1)と力投。今季5勝目を挙げ、「不安だったんですけど、無事に投げられて良かったですし、試合に勝てたのでうれしいです」とホッとした表情を浮かべた。
前日13日のロッテ戦(ZOZOマリン)が台風接近のため中止。7月14日の楽天戦(静岡)以来の実戦登板に「久しぶりなので緊張した」と言いつつもポーカーフェースを貫いた。
先頭打者被弾も気にせず切り替え 脱力投法でアウト積み重ねた
1点を先制してもらった直後の一回、先頭打者の荻野に同点アーチを浴びたが「気にしていなかったので、次、次と切り替えて投げることができた」。三回には味方失策が絡んで1点を失ったものの、四回以降は走者を出しながら無失点。6割程度の力で投げる脱力投法で、淡々とアウトを重ねた。
7月16日に陽性判定を受け、療養中は40度近くの高熱に苦しんだ。「体重は5キロくらい落ちました」。まだベストの状態ではないというが、それを感じさせないピッチングだった。新庄監督が「まだいけるっぽい表情だった」と思ったほど。「いけるところまで、ほんと全力で気にせず投げました」と腕を振った。
防御率1.78 個人タイトルも狙える
今季の投球回は101回1/3。規定投球回数には達していないが、防御率1.78と個人タイトルを狙える位置にいる。「しっかりと最後までいられるように、頑張っていきます」と加藤。1か月の苦闘を乗り越えて、頼りになる男が戻ってきた。