根本 自己最長&自己最多更新の7回⅓、105球 3勝目お預けもビッグボス高評価
■日本ハム1-2楽天(16日、札幌ドーム)
2失点で負け投手も則本と堂々投げ合い
静かにマウンドを降り、ベンチへと歩いていく根本悠楓投手(19)に、温かい拍手が降り注いだ。自己最長7回⅓、自己最多105球を投げた。2失点で負け投手にはなったが、楽天打線を苦しめた。十代の道産子が見せた気持ちのこもった投球は、紛れもなく、希望だった。
シーズン前から目標にしていた「3勝目」はお預けとなったが、楽天の則本と堂々投げ合い、ゲームをつくった。一定の収穫、手応えはあった。「今までは四球が多かったり、リズムが悪く、いい投球ではなかった。だいぶファームのときみたいにリズム良く投げられてきているかなと思います」
序盤は直球、スライダーを軸に組み立て、安打を許しながらも、しぶとくピンチをしのいだ。四回、島内に左翼線二塁打を浴び、死球、犠打で1死二、三塁。左飛を挟んで2死後、太田に三塁手の後方へポトリと落とされ、2点を失った。
不運な当たりにも見えたが、言い訳はしなかった。「打ち取ったかなと思ったんですけど、詰まってもヒットにしてくるので、もうちょっと低めに投げたりとか、三振を狙いにいってもいいかなと感じました」と冷静に分析。次回に生かす反省材料はしっかりと持ち帰った。
ビッグボス「よく抑えてくれましたよ」
五回からチェンジアップとカーブを活用して持ち直し、追加点を与えなかった。八回もマウンドに上がり、1アウトを取ったところで交代。新庄監督は「成長させるために球数をマックス(自己最多)まで(続投)という気持ちがあった。点を取られようが投げさせるという意味だった。よく抑えてくれましたよ」と、期待以上の働きに目を細めた。
まだ高卒2年目。スタミナや経験の不足は自覚しているが、必死に腕を振り、1軍の強打者に立ち向かっている。根本は近い将来を見据え、言葉をつないだ。「いずれ、100球くらいは普通に投げると思うので。超えていかないと。嫌な感じではなかったです」。今は発展途上でも、先発ローテーションを支える上沢、加藤、伊藤に、一歩ずつ近づいている。