コンサドーレ
《平川弘のCool Eye》新加入のFW金 残り9試合、問われる順応力
試合数の関係で札幌の順位はまだ11位だが、J2降格圏との勝ち点差はわずか「6」。本当に予断の許さない状況である。
7日、敵地で湘南に5―1と大勝し、さあこれからというところだった。しかし13日、ホームではいいところなく沈黙した。相手の神戸は、ルヴァン杯準々決勝で福岡に敗れてから中2日の過密日程で、アドバンテージは断然札幌にあった。ルヴァン杯からはターンオーバーで選手は入れ替わっていた神戸だが、何人かは連戦となっていた。メンタル的にもフィジカル的にもコンディションは札幌の方が優位のはずだったが、どうして?
サッカーは分からない。前半にあった決定機をFW興梠が決めていたら全く違った内容、結果になっていたかもしれない。だが「たら、れば」は負け惜しみでしかないので、ペトロビッチ監督もあまり愚痴を言わない方がいい。
1点目はMF高嶺のパスミスから失点しリズムを崩した。そして、ボランチのMF山口とDF大崎に、興梠へのくさびをスクリーンされ攻撃の起点を抑えられた。1トップ2シャドーが流れなくなって、FW小柏の裏への飛び出しも単発なものに。ならば小柏には個の力で縦にドリブル突破してほしかった。
韓国代表歴を持つFW金健熙が、札幌の練習に合流した。ただ、コンディションを上げてゲームに出られるようになるのはまだ先の話。残り試合はもうあと9試合しかない。まずはゲーム後半からのパワープレー要員としてのスタートになる。そこで結果を出せるかどうか。それには相当の順応力がないと難しい。(本紙評論家)