宇佐見が復帰戦2安打も八回痛恨の悪送球「勝てなかったのが一番悔しい」
■日本ハム1-2楽天(18日、札幌ドーム)
ストライク確信もボール判定に動揺「あそこでちゃんと投げられていれば」
久しぶりの1軍舞台。悔しさが募るばかりだった。新型コロナウイルスの陽性判定を受けて離脱していた宇佐見真吾捕手(29)が18日に1軍復帰し「7番・捕手」でスタメン出場した。いきなりマルチ安打を放ったが、決勝点につながる失策を犯すなど、無念の再出発となった。
1―1で迎えた八回1死一塁。フルカウントの浅村に対して、伊藤の投じた直球が内角低めに決まった、と宇佐見は判断した。一走の鈴木大はスタートを切っており、三振ゲッツーを狙ってすぐさま二塁に転送した。だが、無情にも判定はボール。浅村は四球となり、一塁へと歩みを進めたことで、ブラインドにもなった。少し右側にそれた送球を二塁手の上川畑もカバーしきれず、ボールは中堅へ。痛恨の悪送球で1死一、三塁とピンチは広がってしまい、続く島内の犠飛で決勝点を奪われた。
「自分自身がストライクだと思いましたし、でもそこは審判さんのジャッジなので。あそこでちゃんと投げられていれば良かったですけど、ボールって言われて、ちょっと『あっ』ってなっちゃった」。手元に微妙な狂いが生じた。不運が重なった形ではあったが、宇佐見は「自分のミス」と自らを責めた。
打撃でも三回に右前打、五回には中前打でチャンスメーク。しかし、「でもやっぱりランナーいる場面で打てなかった」と、六回2死二、三塁で中飛、八回2死一塁で三振に倒れたことを悔やんだ。「勝てなかったのが一番悔しい。大海(伊藤)の10勝も懸かっていたので」と1カ月ぶりの1軍戦を振り返った。
コロナ離脱中に若手が猛アピール「負けてられないな」
7月18日のPCR検査で新型コロナの陽性判定を受けた。少し発熱はあったが、1日で治まるなど、症状はほぼなかった。療養中はチューブを使用したトレーニングなど、部屋の中でできることに終始した。その間に3年目の梅林、2年目の古川裕が猛アピールするなど、捕手争いも激しくなる様相を見せている。
「自分も早く1軍に上がりたい気持ちはありましたし、やっぱり負けてられないなっていうのはある。しっかりチャンスをもらえれば、結果を残していきたい」
前半戦は捕手陣で最多の60試合に出場し、打率.261とレギュラー獲りへ好スタートを切っていた。思わぬアクシデントに見舞われたが、ここからまた競争に加わっていく。「みんな頑張っているので、自分も置いていかれないように」。女房役として、白星を呼び込むことが求められる。