上沢が右足骨折から超速復帰!「いつも通り投げる」20日ソフトバンク戦で5週間ぶり1軍登板
全治8週間見込みも約1カ月で実戦復帰
スピード復帰だ! 右足中指骨折で離脱していた上沢直之投手(28)が20日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)で先発し、5週間ぶりに1軍のマウンドに立つ。当初は試合復帰まで8週間の見込みだったが、骨に吸収される素材で患部を固定する手術に踏み切り、大幅に短縮。14日の2軍戦で3回完全投球を見せ、早期の1軍登板にこぎつけた。
想定を上回る早さで戻ってきた。右足骨折から回復した上沢が約1カ月ぶりに1軍で先発する。19日は敵地で最終調整を済ませ「自分の仕事ができるように頑張りたい」と意気込んだ。
7月16日の西武戦で打球を受け負傷。当初は試合復帰まで8週間の見込みだったが、同19日に「骨吸収素材による骨接合術」を行い、8月14日に2軍戦で実戦復帰。約4週間、復帰が早まった。
手術を必要とするけがではなく、一般的には保存療法が選択される状態だった。それでも、離脱期間を短縮できる可能性が高い方を選んだ。
「(患部に)ピンみたいなものをぶっさして動かなくする手術。(ピンは)自然に骨に溶けていくものらしい。一日でも早く復帰できた方がいいと思った。手術は慣れているので(笑)」
退院後、すぐに右足を使わないキャッチボールを再開。術後1週間で、ブルペンでの投球も始めた。「傾斜慣れするために、痛くない範囲でやっていました。感覚をなくさないように」。早期復帰へ、やれることは何でもやった。
復帰戦となった14日の2軍DeNA戦は圧巻だった。3回を投げ、一人の走者も出さず、6奪三振。格の違いを見せつけた。しかし、右腕は「たまたまいい内容だっただけ。感覚がしっくりきていたわけではない。高めに上ずる球もあった」と反省。「もうちょっといい感覚で投げられれば」と修正を誓った。
規定投球回諦めない「何とかクリアしたい」
今季はここまで17試合で112回⅔を投げ、6勝5敗、防御率2.72。約1カ月の離脱で、開幕前に目標とした180イニング到達は厳しくなったが「何とか規定(投球回)はクリアしたい。まだ2桁(勝利)も狙えるので、ここからいいパフォーマンスをして、いい感じでシーズンを終わらせたい」と意欲十分だ。
痛みはまだ残り、状態は「70%くらい」と万全ではない。それでも「しっかり戦力にならないと、僕が投げる意味がない。(投球回数を)制限してほしいとは言っていない。いけるとこまで。しっかり内容で、いけるっていうとこを見せられたら。復帰したからには、けがをしてようが、リハビリ明けだろうが、いつも通りに投げる」と言い切った。復帰初戦を言い訳にしない。チームを勝たせるエースの投球を見せるつもりだ。