興梠161得点目でJ1通算2位に並ぶも試合は逆転負け…残留争い抜け出せず
■札幌1ー2鳥栖(20日、札幌ドーム)
北海道コンサドーレ札幌はホームで鳥栖と対戦し、1―2で敗れた。前半21分にFW興梠慎三(36)がJ1通算得点歴代2位に並ぶ161得点目のゴールを決めて先制するも、後半に逆転を許した。12日に来日したばかりの韓国人FW金健熙(27)がJ1デビューを果たし、MF宮沢裕樹(33)がJ1通算200試合出場を決めるなど、メモリアルな試合を白星で飾ることができなかった。
宮沢J1通算200試合出場のメモリアルデーも飾れず
サポーターの声援に勝利で応えられず、逆転負けで、今季初めてホームで連敗した。試合を終えたペトロビッチ監督は、残り試合やJ2自動降格圏との勝ち点6差を広げられない状況に、「残留争いという戦いの中に、きょうをもってどっぷりとはまった」と、危機感をあらわにした。
スタートは良かった。前半21分、敵陣でボールを奪ったMF駒井が前線へパスを送り、ペナルティーエリア右で受けたFW小柏は逆サイドにグラウンダーのクロス。反応した興梠が左足で合わせ、先制点となるJ1通算161得点目を決めた。興梠は試合後、「ラストパスの精度が良くて落ち着いて決められた。歴史に名を刻めるのはうれしい。まだまだ上を目指したい」とコメントした。
前半は試合を優位に進め、1―0で折り返した。しかし後半は圧力を強めた鳥栖の勢いに押され、守りに入る時間が増えた。指揮官は同10分に負傷した興梠や復帰したばかりFW小柏を下げ、JデビューとなるFW金、MF青木を投入したが、状況は好転することなく19分、25分と立て続けに失点し、逆転を許した。
2年半ぶりの声援むなしく
コロナ禍の中、2020年2月以来の声出し応援が一部で許されたが、それを再度逆転する力に変えられなかった。途中交代でJ1通算200試合出場を果たした主将の宮沢は「ホームで(久しぶりの)サポーターの声援。ブーイングも聞こえた。それが素直な気持ちだと思う。(残留を目指し)死に物狂いでやるしかない」と受け止めた。
この敗戦で短期の目標に掲げていた「6試合で勝ち点12」は、残り2試合で勝ち点4のまま達成できず。残留争いにもじりじりと引き込まれた。それでもホームではあと2戦連続でできる。この連戦までに立て直し、勝ち点6を上積みしたい。