上沢「きょうの結果を無駄にしない」 復帰戦好スタート一転、四回に7失点
■日本ハム3-9ソフトバンク(20日、ペイペイドーム)
右足中指骨折で1カ月ぶり先発
1軍復帰戦は、苦い結果に終わった。右足中指の骨折で離脱していた上沢直之投手(28)が約1カ月ぶりに先発し、4回⅓を投げ今季ワーストの8失点(自責7)。試合をつくれず、6敗目(6勝)を喫した。
「ただただ力になれず悔しい気持ちでいっぱいです。味方が先制点を取ってくれたにもかかわらず、僕の投球で試合を壊してしまう結果になり、申し訳ない気持ちです」
序盤から「結構、飛ばしていた」と、三回までは無失点。「そこそこ自分が思うように投げられた感じはあった」と順調だった。ところが、2点リードの四回に急転直下。2死二、三塁から、ガルビスに2点二塁打を許し追いつかれると、続く佐藤直にはプロ初本塁打となる決勝2ランを被弾。その後も相手の勢いを止められず、この回6安打2四球で一挙7失点。「いろいろな方法で抑えようとしていたんですけど、なかなかそれがいい方向にいかなかった」。なすすべなく、打球を見送り続けた。
7月16日の西武戦以来となる1軍登板だった。同戦で右足甲に打球を受けて骨折。当初は試合復帰まで8週間の予定だったが、手術を受けて離脱期間を短縮させた。
患部の影響否定も「エネルギー不足感じた」
上沢は患部の状態について「気にならなかった」と影響を否定した。課題に挙げたのは体力面。「少しエネルギー不足を感じた。いつもより力が入らなくなるのが早い。バテるのが早いなとは感じました」。ほんの少しの乱れも、強力打線は見逃してくれなかった。
五回1死まで続投し、球数は100球に達した。点差が開いても、けが明けの右腕を降板させなかったのは、首脳陣が次を見据えたからだ。加藤投手コーチは「久々の1軍で、疲労感は当然あったでしょう。(乱調は)痛みの影響ではなく、実戦から離れていて、球数を放れていなかった影響があったと思う。次に向けて、球数を放ってもらいたかった。次回は徐々に調整してくれると思う」とリベンジに期待した。10日間、1軍での登板ができなくなる登録抹消はせず、次回は中7日以上の間隔を空けて先発する予定だ。
次戦に向け収穫「100球投げることができた」
同じ失敗は、二度と繰り返さない。エース右腕は「100球、投げることができた。球数を投げられたのは、次につながってくると思う。結果が伴わなかったのはすごい悔しかったですけど、きょうの結果を無駄にしないで、次につなげていきたい。ただの炎上、失敗にならないように、次は必ずしっかりやりたい」。屈辱の敗戦を力に変え、もう一回り成長する。