新庄F守乱で7連敗 ビッグボスも苦言「硬いんですよね、みんな」
■日本ハム4-5オリックス(24日、帯広)
借金最多「23」に
守乱で泥沼の7連敗! 日本ハムは24日、帯広でオリックスと対戦し、4―5で惜敗。今季2度目の7連敗を喫し、借金は今シーズン最多を更新する「23」となった。四回、バックの2失策などで2死二、三塁とピンチを招き、先発の上原健太投手(28)が先制の2点打を浴びた。その裏、松本剛外野手(29)と清宮幸太郎内野手(23)のタイムリーなどで3点を奪って逆転に成功したが、五回に再び3失点。記録に表れないミスで3アウト目を取り損ね、試合をひっくり返された。
郡の悪送球に近藤捕球ミス 失策から失点重なった
ワンプレーの怖さを思い知らされた。記録に表れるミス、表れないミスが勝敗を大きく左右した。年に1度の道東シリーズを締めくくった帯広で、今季2度目の7連敗。新庄監督は「スポーツはどれだけ力を抜けるか。それが一番のポイント。ボールが来るまで力を抜いて、捕る手前だけ、ポーンと間をつくるようなプレーをしていけば、エラーは減ると思う。硬いんですよね、みんな」と苦言を呈した。
均衡が破れたのは四回。1死から三ゴロを処理した郡が一塁へ悪送球。続く吉田正は左翼へ浅めの飛球だったが、近藤が後ろにそらした。2つの失策がきっかけとなり、この回2失点。好投していた先発・上原のリズムを乱した。
近藤は九回、1点差に迫る第6号ソロ弾を左翼席に運んだが、表情は険しかった。「(本塁打は)風ですけど、その前にエラーをしているので…。流れも悪くなっていますし、野手全体で投手の足を引っ張ったかなと思います。申し訳ない」と責任を痛感していた。
清宮ファウルフライ落下地点見誤り 〝記録されないミス〟に泣く
1点リードを奪った五回2死三塁のピンチでは〝記録されないミス〟に泣いた。中川圭の打球は一塁側ファウルゾーンに上がり、風にあおられた。追いかけた清宮は落下地点を見誤り、捕球できず。エラーは付かなかったが、捕っていれば3アウトだった。直後、上原が打ち直しの中川圭に逆転2ランを浴びた。
四回に自身33打席ぶりの安打となる同点適時打を放ち、不振脱出を印象付けていた清宮。喜びは、ミスで消滅した。試合後は「守備ですごい迷惑をかけたので(適時打は)どうでもいいです」と悔しさにうちひしがれていた。
口調手厳しく「風の影響?センスです、これは」
指揮官の口調も手厳しかった。「風の影響? そんなことないですよ。(なびく)旗を見たら分かるでしょ」と指摘。付け加えて「慣れていないと言っても、ちっちゃい頃から外でやっているわけだし、プロに入ったから難しくなったという風でもない。センスです、これは」と言い放った。
隙を見せたら付け込まれる―という典型的な悪循環に陥った。守備の名手だったビッグボスは「自分へのプレッシャーに勝って、上がっていかないと。これがプロ野球という世界だから」と強く訴えた。苦い黒星を通して、チームはまた大きな教訓を得た。