苫中央高・斉藤 F根本先輩に続く! 151キロ右腕がプロ志望届提出
この夏、北海道の高校球界を沸かせたプロ注目3投手の1人、最速151キロ右腕の苫中央エース・斉藤優汰投手(3年)が26日、プロ志望届を提出した。この夏は南北海道大会準決勝で札大谷に敗れ、初の甲子園出場を逃していた。2学年上で日本ハム入りした根本悠楓投手(19)に憧れる右腕は、12球団どこでも歓迎の構え。10月20日のプロ野球ドラフト会議で指名を待つ。
夏敗退後もトレーニング継続「早く155キロ出したい」
斉藤は、2年前の根本と同じ大安吉日に、志望届を提出した。「より一層、プロへの意識が強くなった。活躍できるように頑張りたい」と、運命の日を待ち焦がれる。
南大会敗戦翌日から、お盆を除き、ほぼ毎日グラウンドで体を動かし、週に1、2度ブルペンにも入っている。いまは将来を見据え、3キロのトレーニング用ボールを使って、利き腕の指先と握力を強化。「スピードだけで言えば、できるだけ早くに155キロは出したい」。さらに変化球はスライダーなど3種類が持ち球だが、「小さく動く系を投げられるようになりたい」と、ツーシームとカットボールの習得にも意欲的に取り組んでいる。
小中では目立った実績はなかったが、同校の渡辺宏禎監督(54)の指導で一気に開花した。入学当初は180センチで70キロと「がりがりでした」と斉藤。1年秋の球速も140キロ程度で「実力が足りていない。自分なんかがプロになれるわけない。想像もしていなかった」と、高校3年間で終わる予定だったと言う。
同校はプロテインを一切使用せず、体づくりは白米が中心。寮では3食の他に、夜食があるが、これがエースには苦痛だった。大きめの茶わんで毎日3~5杯。「最初は食べ終わるのが最後だった」。食トレの成果は2年秋に148キロ、この春自己最速の151キロとなって現れ、試合で投げるごとに、プロでやっていく自信をつけていった。
12球団の指名歓迎も意中は地元球団
好きな球団は地元の日本ハム。来春開業の新球場は「気になるし、そこでやってみたい」と興味津々。「もしプロに入ることが決まっても、しっかり練習して結果を出せるようにしていきたい」。恵まれた肉体はまだまだ成長途上。本格派右腕が先輩の背中を追いかける。
■プロフィール
斉藤優汰 (さいとう・ゆうた) 2004年5月27日、岩見沢市生まれ。岩見沢日の出小4年時に、日の出タイガースで競技を始める。岩明成中2年秋に、捕手から投手に転向。苫中央では、1年秋にベンチ入り。今春から日本ハム根本を参考に、ワインドアップモーションに変更。春季室蘭支部準決勝の鵡川戦で151キロをマーク。変化球はカーブ、スライダー、フォーク。189.5センチ、90キロ。家族は母と同校1年の弟。