コンサドーレ
《平川弘のCool Eye》明らかに残留争いと認識すべき ミシャとともに戦い抜け
ACLで浦和が韓国の全北を下し、決勝に進出した。ホーム埼玉スタジアムでの集中開催だったこともあるが、東地区を制し、決勝まで勝ち上がったことは素晴らしい。全北戦は苦しいゲームだった。しかし、球際でのデュエルでも引くことなくフィジカルで勝る相手に立ち向かった。
2点目の起点となったDF酒井が見せたインターセプトからの驚異的な攻め上がりは、印象的だった。日本がW杯でベスト8以上を狙うには、ああいうプレーができないと難しいと感じた。札幌の選手も見習ってほしい。
残り8試合となった今季のJ1。札幌は暫定13位で降格圏外だが、試合数が少ないチームがあるので、今の順位は正確ではない。明らかに残留争いの中に入っていることを認識するべきだ。
そんな中、クラブはペトロビッチ監督と今季のリーグ戦を戦い抜くことを表明した。途中でクビにはしないということだ。札幌の強みは「よりどころがあること」と表現。これまでブレずに築き上げてきた攻撃的サッカーを信じて戦うこと。現状、ペトロビッチ監督以上に選手の心を引き付けられる指導者はいないだろう。ただ、この世界は何が起こっても不思議ではない。クラブはリスク管理をしておくべきである。
札幌ドームで戦えるC大阪戦、磐田戦を必ず獲ること。そうしないとリーグ上位の横浜M、川崎との連戦が控えているので、精神的に追い込まれ、残留争いから抜け出すのが難しくなる。(本紙評論家)