夏季スポーツ
2021/09/26 13:55

札山の手が南大会4連覇 佐藤監督が節目のV20達成

2トライを挙げ、4連覇に貢献した札山の手のSOステファン・ヴァハフォラウ

■全道高校ラグビー南・北選手権(25日、北杜市運動公園フットボール場)

 南大会は、札山の手が57―0で函ラサールを圧倒し、4年連続20度目の優勝を果たした。来春に定年を迎える佐藤幹夫監督(60)が節目のV20を達成。留学生のSOステファン・ヴァハフォラウ(3年)が2トライの活躍を見せるなど勝利に貢献した。

 王者・札山の手が盤石の強さで4連覇。胴上げで10度、宙に舞った佐藤監督は「まさか20回も。創部当時は考えてもいなかった」と喜んだ。
 日本代表のリーチ・マイケル(32)を輩出するなど、毎年選手が入れ替わる高校競技で、とてつもない偉業を達成。来年度以降も再任用で指導にあたる方向だが、節目の20度目Vは格別だ。
 試合は、リーチと同じニュージーランドからの留学生・ヴァハフォラウが躍動。前半29分と後半27分にトライを挙げた。
 昨年はコロナ禍で3月に一時帰国。半年間のロックダウン生活を余儀なくされ、再来日時には体重が109キロまで増えていた。その影響もあり、花園では精彩を欠き、チームも1回戦で敗退。現在の体重は91キロと減量に成功し、「去年より、全然、スピードがあります。スピードとキックを見せたい」と大舞台でのリベンジを誓った。
 今年1月、元明大監督の丹羽政彦氏(52)がスーパー・アドバイザーに就任した。佐藤監督の羽幌高時代の最初の教え子だ。毎週末、指導に訪れた丹羽氏は「トレーニングのスケジュールが全くできていかなった」と就任当時を振り返った。
 明大を5年間、率いた経験をもとに「こんな風に明治ではやっていたよ」、「こういう練習をしたほうがいいんじゃない?」と基礎的なプレーを再確認させた。1つ1つのプレー精度が上がり、けが人も減った。決勝戦をベンチで見守り、「安定してゲームができるようになった」と目を細めた。
 昨年は花園でまさかの1回戦敗退に終わった。ウイングの吉田慎吾主将(3年)は「フォワードも強いんですけど、バックスで取り切れるような一体となったラグビーをしたい」。打倒・シード校へ。今度こそ、しっかりと準備を進める。
(西川薫)

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