高校野球
2022/09/10 23:05

「X打法」で打線爆発! 北海学園札幌・根布が3安打5打点の大暴れ

エーックス!! 一回2死二、三塁、北海学園札幌の根布が2点適時三塁打を放ち、塁上で「X打法」ポーズを決める(撮影・西川薫)

▽秋季全道高校野球支部大会 札幌支部Cブロック2回戦 北海学園札幌21-1千歳(10日、札幌円山)

肘痛め投手から野手に転向

 激戦区の札幌支部Cブロック2回戦では、北海学園札幌が千歳を21―1の五回コールド勝利で下した。元々投手ながら右肘を痛めた影響で秋は打撃に専念する6番・根布一嘉左翼手(2年)が3安打5打点と大暴れ。チームとして夏休み明けから取り組んできた「X打法」が奏功し、打線爆発に成功した。

初回から猛攻!21得点で大勝

 北海学園札幌が爆勝発進した。一回に打者9人で5点奪うと、その後も攻撃の手を緩めることなく千歳を突き放した。秋場拓也監督(34)は「初回に点数を取れたのが大きかった」と、激戦区のCブロックで勢いに乗る勝利にうなずいた。

 一回に2点三塁打を放った根布は、塁上でベンチに向かい、両腕をクロスさせるポーズを披露。「X打法です。1カ月前から徹底してきた。以前は、大振りだったのがライナーが出るようになった」と、3安打5打点の活躍に笑みを浮かべた。

 指導したのは、社会人野球チームたくぎんの元外野手で、星槎道都大でもコーチなどを務めた小沢永俊氏。夏休み明けから3度チームを訪れて打法を伝授したという。根布は教わったことを「軸、焼き鳥、二等辺三角形、最後にエーックス! で腕を返す」と身ぶり手ぶりで説明。バットを振る時の動作を構えから順番に独特の表現を使って解説した。

 ベンチ入り最長身188センチの根布。昨年秋に投手で公式戦登板の経験はあったが、春に肘を痛めて打撃練習に本格的に取り組んだ。結果、秋場監督から「打撃でバットを振る力がついた」と、打者として評価されるようになった。

次戦は名門・北海と〝兄弟ゲンカ〟

 次は12日の準決勝で、系列校の北海と伝統の〝兄弟ゲンカ〟が実現する。北海学園札幌は2007年夏の勝利を最後に4連敗中。指揮官は「最近、毎年1度は公式戦で当たる」と4年連続の対戦に苦笑いする。ただ、頂点を目指すには避けて通れない相手。根布も「次も勝って、そのまま全道へ」と意気込む。強力打線を武器に15年ぶりのリベンジを成し遂げる。

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