沈黙の386分 札幌クラブ初のホーム4戦連続無得点
■J1第30節 コンサドーレ札幌0-2広島(26日、札幌ドーム)
北海道コンサドーレ札幌は札幌ドームで広島と対戦し、0―2で敗れた。今季9度目の完封負け。前半3分にCKから失点し、後半39分にはPKで追加点を許した。1シーズンでのホーム4試合連続無得点はJ1、J2を通じてクラブ初となった。8月14日の24節・FC東京戦(3―2)の後半19分に得点してからホームで実に386分ノーゴール。決定力不足の課題を、またも突きつけられた。
チャンスをつくっても決めきれない展開は、今節も同じ。立ち上がりにCKの混戦を詰められて先制点を献上すると、広島の粘り強い守備を崩せなかった。後半39分にはPKから追加点を与え、勝負あり。ホームでは8月25日名古屋戦から4試合連続無得点と、長く歓喜を届けられていない。
広島を上回る12本のシュートは、GK林にことごとく阻まれた。後半6分にはドウグラスからボールを受けたMF金子がネットを揺らしたが、無情にもオフサイドの旗が上がった。
金子は「無得点で終わることに責任を感じているし、情けなく思う。サポーターに申し訳ない」と頭を下げた。主将のMF宮沢も「見ている人がモヤモヤする試合を減らしていかないと」と修正を誓った。
決定力不足は一朝一夕で解決できるものではないが、先制を許せば得点を奪うハードルは上がる。宮沢は「早い時間帯に失点して、相手はしっかり守りを固めてきた。相手優位な展開になってしまった」と総括。「相手に引かれて、崩していかないといけない試合では、チームとしてのアイデアが乏しい」と改善点を挙げた。
敗戦後も健闘をたたえる拍手が札幌ドームのピッチを包んだ。ゴールを奪うにはあと一歩。金子は「最後の質。ずっと言っているが、そこに尽きる」と自戒を込めて言った。(石栗賢)