ファイターズ
河野 新球解禁で勝利つかむ きょう28日楽天戦
日本ハムの河野竜生投手(23)がきょう28日、楽天生命で行われる楽天戦で先発する。中継ぎを経て8月に先発へ再転向したが、5度の登板機会でまだ勝ち星に恵まれていない。精度を高めてきた新球も武器にして、6度目の正直につなげる。
■チェンジアップより抜かず、フォークより速くない
今度こそ、トンネルを抜け出す。5試合続けて先発で未勝利の河野は、平常心の投球を心がけていた。今季の楽天戦は無失点で好相性だが「ちょっとでも長く投げようとか考えて先を見ると、足をすくわれるというか…。付け入る隙を与えないように目の前の打者一人一人と勝負していきたい」と油断を戒めるように言葉をつないだ。
直近3試合はクオリティースタート(6回以上、自責3以内)をクリア。前回20日のロッテ戦は、七回途中1失点に抑えながら、負け投手になった。数字は及第点。打線の援護がなく、運に見放されているが、本人は「四球だったり、走者の出し方が悪くて、チームの流れをつくれていなかった。自分の中では思ったように投げられていない」と反省点を挙げた。
負の流れを断ち切りたい。その手段として「チェンジアップより抜かず、フォークより速くない」という新球“河野ボール”を磨いてきた。前回登板時は0―0の緊迫した展開が続き、1球も投げられなかった。26日のブルペンでも試し「チャンスがあったら投げてみたい。打者の反応を見て、使っていければ」と好感触だ。投球術に優れた左腕はさらに引き出しを増やし、勝利の可能性を広げる。(榎本真之)