高校野球
2022/09/14 23:15

監督である父と目指す甲子園 道大谷室蘭・坂本が攻守で活躍し全道王手

2安打1打点と活躍した道大谷室蘭の坂本

▽秋季全道高校野球支部大会 室蘭支部Aブロック準決勝 道大谷室蘭12-0浦河(14日、苫小牧・とましん)

 室蘭支部Aブロック準決勝は、道大谷室蘭が12―0の五回コールドで浦河を下した。坂本亘監督(52)の次男、6番・坂本壮吉捕手(2年)が2安打1打点と活躍。2018年春の全道4強入りした兄・貫太さん(日大4年)の果たせなかった甲子園出場の夢を果たすため、まずは4年ぶりの全道切符をつかみ取る。

兄が果たせなかった夢を背負う

 道大谷室蘭が4年ぶりの道大会へ王手をかけた。2安打1打点の坂本捕手は「ここまできたら全力でいくしかない。僕らの実力は下。上の人たちを倒しにいく」と代表決定戦へ意欲を見せた。

 守備でも見せた。三回に2死一、二塁と初めて得点圏に走者を進めたが、1年からマスクをかぶる坂本は矢のような送球で二走をけん制タッチアウト。見事ピンチを回避した。攻守での活躍に父・坂本監督も「しっかりとチャンスメークもしてくれた」と目を細めた。

父の助言で打撃スランプ抜け出す

 新チーム発足当初は主軸だった坂本だったが「だんだん調子が落ちてきた」と打撃でスランプに陥った。越後屋亨部長(44)からは打撃フォーム、父からは逆方向への意識や力の入れどころなどの助言を受け、この試合では復調を感じさせた。

 兄の背中を追いかけて同校へ進学後、入寮。実家に帰るのは年に盆と正月の2度と、高校3年間の親子関係は一時封印した。「秋は全道のレベルを知って、春・夏で兄を超えたい。父と一緒に甲子園へ行きたい」。合併前の1979年春の選抜甲子園以来、2度目の聖地を目指して戦い抜く。

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