道栄・代打トリオが救った 逆転勝ちで2年ぶり全道切符
▽秋季全道高校野球支部大会 室蘭支部Aブロック代表決定戦 道栄9-7道大谷室蘭(17日、苫小牧・とましん)
七回一挙9得点!
道栄が9―7で道大谷室蘭に逆転勝ち。2年ぶり21度目の全道出場を決めた。両チーム無得点で迎えた七回、道大谷室蘭に4点を先制されると、直後に道栄が2年生代打トリオの活躍などで、一挙9得点と逆転に成功。最後は2点差まで詰め寄られたが逃げ切った。
「一振りにかけたい」渡辺が反撃のろし&ダメ押し打
公式戦で先発出場のない2年生トリオが、チームのピンチを救った。七回無死二、三塁の好機で、1人目の代打・渡辺魁人外野手が内野ゴロの間に1点を返し、反撃ムードに火を付けた。「自分はスタメンじゃないので、代打しかない」と、仕事人としての役割を全うした。
打線は六回まで1安打と苦しめられていた。4点を先制され糸瀬直輝監督(47)は「開き直って1点ずつ取りにいきなさい」と指示を出した。
渡部がつなぎ、背番9福島で追いついた!
2点差に追い付いた1死二塁で、2人目の代打・渡部靖弥内野手が一塁内野安打で好機を拡大。後続の適時打で1点差に迫ると、さらに1死一、三塁で3人目の代打・福島煌也外野手が中前へ適時打を放ち、ついに試合を振り出しに戻した。福島は背番号9ながら1回戦と準決勝は守備固め要員。初めての代打起用に「やってやろうと思っていた」と意地を見せた。
逆転に成功し、7―4で迎えた2死一、三塁。この回、2度目の打席に立った渡辺が適時二塁打で追加点。この一打が相手に大きなダメージを与えた。
渡辺は伊達光陵中を卒業後、クラークに入学。しかし、6月に自主退学し、地元の道栄に転入した。1年間の出場停止期間を経て、今年の夏から背番号12でベンチ入り。夏は代打で1打数無安打も、その後、打撃に磨きをかけ「代打の中では自分が一番上。全道大会でも一振りにかけていきたい」と気持ちも前向きだ。渡辺を筆頭に、出場機会に飢えていたバットマンたちが、大舞台でもチームに勝利を呼び込む。