清宮2試合連発の17号先制弾! 3年ぶり超満員での一発「格別っすね」
■日本ハム5ー4ロッテ(17日、札幌ドーム)
4万超ファンの大歓声「何にも代えがたい」
待ちわびていた至福の時間だった―。日本ハムの清宮幸太郎内野手(23)が、3年ぶりに超満員となった札幌ドームで2試合連続の17号ソロをマーク。シーズン最終盤を迎え、若き大砲は本塁打量産態勢に入った。
0―0で迎えた二回1死。ロッテの先発・二木が初球に投じた144キロ直球を強振すると、札幌ドームに甲高い打球音が響き渡った。次第に大きくなる歓声に包まれながら、白球は右中間スタンドに吸い込まれた。4万1138人の大歓声を一身に浴びながら、ダイヤモンドを一周。「格別っすね。気持ちいいっすね、やっぱり。何にも代えがたいと思います」。
レジェンド集結「テレビで見ていた世界」
試合前には「ファイターズレジェンドメモリアルピッチセレモニー」が行われた。北海道移転後初のリーグ優勝と日本一をつかみ取った2006年のメンバー、そして監督を務めていたトレイ・ヒルマン氏が集い、清宮の目は輝いていた。
「もう、テレビで見ていた世界。日本一になった瞬間だとか、ヒルマン監督の『シンジラレナーイ』とかはもちろん知っていた。コーチの人たちとか、最近身近で教えてくださる方たちが、ああやってグラウンドにバーッと出ていって。かっこいいなってやっぱり思いましたね。めちゃくちゃかっこ良かったですね」。
そのレジェンドたちが着用していた初代ユニホームでは、負けなしの3連勝となった。特にこの日は劣勢をはね返し、見事なサヨナラ劇を演じた。この結果には清宮も「力が宿っているんじゃないかなと思います」と声を弾ませた。
チーム2冠も安定感求め試行錯誤
17本塁打、46打点はチーム2冠。ただ、.212という打率が示すように、好不調の波が大きく、安定した結果を残せなかった。清宮は「(変えていないのは)アディダスのバッティンググローブとレガースとかじゃないですか。いっぱい食べるのは続けています」と冗談交じりに話すほど、試行錯誤を繰り返した。稲葉GMや金子野手総合コーチ、さらにはトレーナーの助言なども取り入れながら、確固たるものを見つけようと必死だ。
体の面でも「Foot+(フットプラス)」という十字型の足部トレーニングツールを使用するなど、調整は怠らない。この「Foot+」を足で踏み、つかみ、持ち上げたりすることで、普段使わない筋肉を刺激し、体のバランスを整えている。
5戦4発を記録し、20本塁打も視野に入ってきた。ヒーローインタビューでは「やるしかないです。まだまだ打ちます!」と高らかに宣言。ラスト10試合、大砲としての進化を示す。