《BIGBOSS VOICE》GG賞グラブ客席へ「手が勝手に投げちゃった。もう一個もない」
■日本ハム5-4ロッテ(17日、札幌ドーム)
八回に大海が失点「自分で何とかしなさい。もうそれぐらいのピッチャー」
―(試合後自ら)
「今年一番のゲームを見せられて本当にうれしいし、この結果は選手はもちろんですけど、今日来てくれたファンの力というのはものすごいものがある。本当にファンに感謝ですね。あーしびれた。メンディー(アルカンタラ)、打っちゃいな、って思ったら打っちゃった(笑)。これ結果論じゃなくて、上川畑君(の打球)がショートの頭の上をポンって落ちるイメージがあって、石井君に3-1からゴロ転がしてもらおうと思って。これ(エンドランが)バッチリ決まって。石井君に拍手を送りたいですね。良かった良かった」
―3年ぶりの超満員。歓声やどよめき、選手にとってどうだった
「一度逆転されましたけど、何とか追いつこうという目をしていたし、良い試合を見せたいという気持ちが伝わって、こういう結果になった」
―大歓声、大観衆の前で清宮のホームランは素晴らしかったが
「清宮君に17本打ってくれと。何か知らないけど17本でしたね。もう大丈夫です。17本打ったので」
―今川も続いた
「最近ちょっと彼も打席の中で迷いがあったと思うんですけど、楽に9番で思い切り振りなさいと。思い切り振れて良い結果が出て。あとはセーフティースクイズ。ホームランを打った次。向こうのバッテリーは警戒するじゃないですか。そこで意表をついてのセーフティースクイズを一発決めたらヒーローだったんですけど。ああいう小技もしっかりできたらめっちゃかっこ良かったんですけどね」
―クラシックユニホームで強い
「いや、今のユニホームも良いですよ。自分はこのユニホームで日本一になって、懐かしいって言う気持ちもあるし、やっぱかっこいいなという気持ちで見ていました」
―試合前セレモニーでは外野3人でポーズ
「僕が現役の時に何げないポーズが注目されて。久々に3人でグラブを頭に乗せて、みなさんも思い出してくれたんじゃないかなと思いました」
―ゴールデングラブをファンにプレゼントした
「投げる気はなかったです。でも手が勝手に投げちゃったみたいな。もう一個もないっていうね」
―ゴールデングラブ賞でもらった本物か
「もちろんもちろん。ファイターズで獲ったゴールデングラブ。大切にしてもらえればうれしいです」
―ゴールデングラブ賞は10回獲ったけど、本当に最後の1個か
「最後の1個。大丈夫です、僕は。執着がないから。(トロフィーなども)何もない。どこにあるかも分からない。興味がない。喜んでもらえる方がすごくうれしい。一つは美容整形の先生にあげた(笑)。僕を若返らせてくれたので(笑)。あとの8個はちょっと分からないですね」
―最後まで手元に置いていたのは何年のもの?
「ちょっと分からない(笑)。覚えていないですね。毎年、当たり前のように2割3分とかでもゴールデングラブ賞は貰っていて、最後の年はゴールデングラブ賞とベストスニーカー賞が同じ日だったんですよ。で、ベストスニーカー賞に行きました(笑)」
―ファンに熱い試合を見せられた
「4点取られた時点で誰も帰らない。あ~というふうにならない。とにかく1点ずつ取りにいこうと、最後まで。良かったですよ。こういう戦いを本当にできるチームになってきた。楽しみでしかない」
―今川は九回に逆転の口火を切った
「ホームランの後、(セーフティースクイズの)失敗で悔しいと思うし、その次にああいうライト前は、気持ちを切り替えることができたから」
―先発の伊藤は八回に失点
「でも代えるつもりはなかった。自分で何とかしなさい。もうそれぐらいのピッチャーなので。本人も一番悔しいし、ほっとしているんじゃないですか。次はああいう場面になったら、本人に聞きます。もう2回目か。この前も、こういうねえ感じだったんで。でも打たれた後、逆転された後のボールはめちゃくちゃ良かった。多分、かーっときていたんでしょうね。リリースポイントの腕の振りがめちゃくちゃ良かった。ああいう気持ちで投げてもらったら。そういうのでもつかめるポイント。自分に腹が立ってインコースに真っすぐ、スコーンと。俺はいい勉強になった」
―試合前の練習中にはヒルマン元監督と談笑していた
「懐かしいっすよ。この球場に来たら、バック宙して足の靱帯を切った痛みが出てくるって。野球はピッチャー、守り、打つことの順番が一番大事じゃないかなって、トレイ(ヒルマン)の経験上そう思うって。あとはベースボールを楽しむことが全てだからと。それは俺、できていると思うから大丈夫って」
―会ったのはいつ以来
「2006年じゃないかな。(選手育成コーチを務める)エンゼルスに良い選手いないのかって。日本に来たいという選手は今は少ないんじゃないか、という話はした。それを何とかしてくれって言っているのに(笑)。でも、これからもね。もう野球はやり尽くした。これからファイターズのサポートもできたら光栄だ、みたいな」