札幌が首位・横浜Mと価値あるドロー 右膝靱帯再び断裂の深井のためチーム結束
■札幌0-0横浜M(18日、神奈川・日産スタジアム)
北海道コンサドーレ札幌は18日、アウェーで首位の横浜Mと対戦し、0―0で引き分けた。試合前、クラブはMF深井一希(27)が15日の練習中に右膝前十字靱帯(じんたい)を断裂したことを発表。苦しむ仲間を思い、チームの結束力はいつも以上にアップ。GK菅野孝憲(38)は再三のピンチを救うビッグセーブを連発し、チームに貴重な勝ち点1をもたらした。
サポーターは横断幕を掲出、選手は背番号8のユニホームでアップ練習
3連勝中で首位を走っていた横浜Mから勝ち点1をもぎ取った。ペトロビッチ監督は「パスサッカーの横浜Mを攻撃的なわれわれのスタイルで打ち消した。素晴らしい試合だった」と振り返り、選手たちをたたえた。
クラブから深井の発表を受け、アウェーのサポーターもすぐに反応。「深井へ勝利を届けよう」と横断幕を掲げ、選手たちも背番号8のユニホームを着て試合前のアップを行った。GK菅野は「本人が一番つらいと思う。ただ、一緒に戦っている」と、今季の復帰が絶望的となった深井の思いも背負い、試合に臨んだ。
菅野がビッグセーブ連発「1桁順位も僕ら次第」残留争い優勢に
FWレオセアラ、札幌でもプレーしていたFW・Aロペスを中心に今季ここまで59得点を挙げている横浜Mの猛攻に対し、菅野は「クロスや縦に速い攻撃に対しては準備していた」と幾度もシュートを打ち込まれたがビッグセーブを連発し、何度もチームを救った。
3戦負けなしで勝ち点1を積み上げ、プレーオフ圏の京都とは18日時点で勝ち点差は5。残留争いを優位に進めることができているが、この先も川崎や広島など上位チームとの戦いが待っている。「残留することは目指さないといけない。1桁順位というのも僕ら次第だと思う。残り5試合、チームとしてもう1段階、意識を上げて取り組む。GKとしては無失点に抑えたい」と引き締めた。
次節は〝聖地・厚別〟に現在2位の川崎を迎える。頼れる守護神は3戦連続0封を目指し、サポーターと深井に勝利を届けるつもりだ。