高校野球
旭明成エース・千葉が延長十回1失点完投 甲子園帰り旭大高との死闘制した
▽秋季全道高校野球支部大会 旭川支部Bブロック代表決定戦 旭明成2-1旭大高(18日、旭川スタルヒン)
旭明成が延長十回の末、2―1で旭大高に勝利。エース左腕・千葉隆広投手(2年)が、旭大高打線を10回1失点、被安打わずかに4本と会心の投球を披露。2大会連続6度目の全道大会出場を決めた。全道大会の組み合わせ抽選会は21日に行われ、30日に札幌円山と札幌麻生で開幕する。
「外の真っすぐ狙われている」チェンジアップ生かす投球で23者連続無安打
旭明成が甲子園帰りの旭大高を延長戦の末に破り、全道20代表の大トリで名乗りを上げた。「1番・投手」で先発した千葉が1失点完投。延長十回には1死一塁から右前打で決勝点につなげた。「投球でしっかり踏ん張れば、点は取れると思っていた」と、大谷翔平ばりに二刀流での大活躍に笑みを浮かべた。
千葉は1年春からマウンドを託され、2年の秋にエースナンバーを背負った。「自分が一番経験がある。引っ張っていく責任が出てきた」。頼れる先輩たちはもういない。甘えは捨て去った。
一回の先頭打者に浮いた球を左越えへ運ばれ、そこから先制を許した。「外の真っすぐを狙われている」と、夏まであまり投げなかったチェンジアップを見せ球に外角ぎりぎりを突く投球にスイッチ。2つの四球を許したが、三回途中から23者連続で無安打。スコアボードに「0」を並べた。
幼い頃から夢見てきた甲子園出場へ前進した。夏休み中、いとこを介して旭大高・藤田大輝(3年)から、甲子園球場の近くにある、すさのお神社のお守りを「応援してるよ」のメッセージと共にお土産にもらった。「いろんな人が見てくれている。選抜甲子園へ行くために、全道でもいつも通り投げたい」。周囲の支えを力に変えて、同校初の聖地へ、全力で腕を振る。