きつねダンス〝自称プロデューサー〟松本剛が先制V打「僕が活躍しないわけにはいかない」
■日本ハム4-0ロッテ(19日、札幌ドーム)
きつねパワーで白星奪取だ! 日本ハムは19日、札幌ドームでロッテと対戦し、4-0で快勝した。一回、リーグ首位打者をキープする松本剛外野手(29)が先制タイムリーを放つなど4点を先取すれば、先発登板した加藤貴之投手(30)は今季2度目の完封。テンポの良い投球でロッテ打線を手玉に取り、6安打無四球でシャットアウトした。試合前に行われた「きつねダンス」のイベントに力をもらった投打の主力が力強く勝利に導いた。
2安打躍動「きつねのおかげだと思います」
「きつねダンスDAY」で、プロデューサーを自称する男が燃えないわけがない。首位打者へラストスパートをかける松本剛が、先制打を含む2安打と躍動。ヒーローの座を射止めて、きつねのしっぽをつけてお立ち台に上がり「僕が活躍しないわけにはいかないなという気持ちでした。きつねのおかげだと思います」と感謝した。
試合前には「きつねダンス」の原曲「The Fox」を歌うノルウェー出身のコメディアン「Ylvis(イルヴィス)」が生歌を披露。松本剛はファーストピッチで捕手役を務め、「だいぶ前から依頼を受けていたので張り切っていました」と気合十分だった。
球場がきつね一色に染まった一戦。一回に早速、チャンスで打席が回ってきた。無死一、三塁でロッテ先発・鈴木の変化球を捉え、三塁強襲の先制打。11打席ぶりの安打となり、一塁上では安堵の表情を浮かべた。
憧れ二岡の登場曲が背中押した「打てそうな気していた」
きつねパワーはもちろん、もう一つの発奮材料があった。前日18日に代打出場した際、登場曲として二岡智宏(現巨人2軍監督)が使用していた「Sky High」が流れた。「気分良く入れたので、その勢いのまま使ってもらいました。打てそうな気がしていました」。幼少期に憧れた先輩の出ばやしが背中を押してくれた。
直後、木村の中犠飛で一塁からタッチアップして二塁へ。痛めている左膝の状態は上向いており「直線はだいぶ走れるようになってきた」。七回には右中間二塁打を放ち、打率を.351に上げた。
首位打者争い吉田正が猛追「人を意識しても意味ない」
シーズンは残り8試合で、規定打席到達まで「8」。打率2位のオリックス・吉田正が驚異的な追い上げを見せているが、「僕は人を意識しても意味ないので、1本ずつ毎日1本打っていれば、という気持ちは強いです」と焦りはない。勢いが止まらない「きつねダンス」のように、松本剛が首位打者へ突っ走る。