■日本ハム４－０ロッテ（１９日、札幌ドーム）

ビッグボス自画自賛「最高でしたね」

　よーいドンで繰り出したビッグボスの奇襲が、はまった。一回にセーフティーバントを２度成功させるなど、６安打を集めて４得点。難度の高い作戦を選手が遂行してみせた。思惑と結果が一致した新庄監督は「セーフティーバントを決めてセーフになって、また次に何かやると思わせて攻撃していく。最高でしたね」と自画自賛した。

　先頭の清宮が左中間二塁打で出塁。細川はバントの構えで揺さぶり、３バント失敗のリスクがあるフルカウントから三塁側へ絶妙なセーフティーバントを決めた。中軸の適時打と犠飛で３点を先行した後の１死二塁では、上川畑もセーフティーバントで投前内野安打。これが４点目につながった。

　小技と足を絡めた変幻自在の攻撃でロッテを翻弄した。就任当初から指揮官は「打てなくても点は取れる」と訴えてきた。正攻法でかなわなくても、局面を打開する方法はある。「何番からでも点を取りにいくためにセーフティーバントを成功してもらって、１点ずつ１点ずつ。加藤君のように投手が抑えていけば、必ず勝ちは増えていく」と言い切った。

現在借金「２２」　来季は接戦落とさない

　今季、１９日時点で借金は「２２」だ。「結局は、惜しい試合を（ものにして）１５勝プラスさせるだけ。今年は２０くらいはそういうゲームを落としてきた。それだけの差だと思うんですよ」。仮に、ミスや拙攻で落とした１５の負けを勝ちに変換したら、貯金８になる。優勝争いに加わる成績。ボスの頭の中で来季の青写真は、できている。