東海大札幌高・門別&唐川がプロ志望届提出 バッテリーで夢の舞台へ
今夏の高校野球南北海道大会で4強入りした東海大札幌高のバッテリーが20日、揃ってプロ志望届を提出した。最速150キロを誇る左腕の門別啓人投手(3年)と高校通算20本塁打の唐川侑大捕手(同)。同校から直接のプロ入りとなれば、2019年にソフトバンクから4位指名された小林珠維内野手(21)以来となる。2人同時の指名だと同校初の快挙だ。2人とも12球団どこでも歓迎の構え。互いにプロでの対決を誓った。
150キロ左腕・門別「プロに入ったら160キロ以上出したい」
目指すは日本人最速左腕だ。門別は「ワクワクする。どこに指名されてもオッケーです。150キロは高校のうちに出したいと思っていた。プロに入ったら、160キロ以上出したい」と運命の日を待ちわびる。
春先に新型コロナ感染で調子を崩した。87キロあった体重は80キロまで減少。一時はスカウトの評価も下がった。それでも体重が戻るにつれて、本来のキレのある直球が復活した。
「いち早く1軍へ上がって活躍したい。絶対的な存在になりたい。右打者のインコースを突く直球が武器。制球力にも自信があるので、左右の打者の外角も生かしつつ、やっていければ」。日本最高峰舞台で勝負するイメージを膨らませながら、今は体づくりに励む。
小学6年時にファイターズジュニアで出会った唐川の存在があったからこそ、ここまで走り続けることができた。当時はともに投手。「唐川には負けたくないという思いでやってきた」。唐川は東海大札幌高に入学後、1年秋から捕手に転向した。揃ってプロ入りが実現した際には「ライバルとして戦ってみたい」と対決を望む。
投手として同校から直接ドラフト指名されれば、1987年の大村巌さん(53、現DeNA2軍打撃コーチ)以来だ。ドラフト外も含めると、89年に巨人入りした大内貴志さん(51)以来となる。
大脇英徳監督(47)は「ぜひ行ってほしいですね」と目を細める。入学時から注目を浴びてきた道内の高校最速左腕。その行方に注目だ。
■プロフィール
門別 啓人 (もんべつ・けいと) 2004年7月10日、日高町生まれ。日高富川小1年時に富川野球スポーツ少年団で始める。同6年時にファイターズジュニアに選出。日高富川中では軟式の道選抜に選ばれる。東海大札幌高では1年秋に背番号1でベンチ入り。2年春から5季連続で道大会に出場し、同年秋から3季連続で道大会4強入り。今春、最速150キロをマーク。持ち球はスライダー、カーブ、チェンジアップ、ツーシーム。左投左打。183センチ、86キロ。家族は両親。
高校通算20発の唐川「首位打者狙えるように」
理想は打てる捕手だ。二塁送球2秒を切る唐川は「今は、やってやるぞという気持ち。投手をやっていたので肩は誰にも負けたくない。打率を残せる打者になって、首位打者を狙えるようになりたい」。育成での指名も受け入れる構えでいる。
名前の由来はダルビッシュ有(36、現大リーグ・パドレス)。父・幸治さん(51)の仕事の関係で宮城・石巻生まれだが、出生後すぐに旭川へ移り住んだ。
旭川・新富野球少年団では日本ハムの松浦慶斗投手(19)、ロッテの田中楓基投手(19)と豪華投手陣を形成していた。「憧れの選手。もちろん対決してみたい」ときっぱり。打者として、幼なじみの先輩プロとの対戦を熱望した。
■プロフィール
唐川 侑大 (からかわ・ゆうだい) 2005年1月12日、宮城県石巻市生まれ。旭川新富小1年時に新富野球少年団で始める。旭明星中時代は旭川北稜シニアでエース。東海大札幌高では1年秋に捕手転向。1年秋に背番号2でベンチ入り。4番として高校通算20本塁打。右投右打。176センチ、86キロ。家族は両親と兄・姉。