BTOPサンクくりやまが加入初年度で道サッカーL優勝 JFL昇格懸け11月に全国地域サッカーCL挑戦
■道サッカーリーグ 最終節(25日、岩見沢市岡山スポーツフィールドほか)BTOPサンクくりやま8-0札幌蹴球団
北海道サッカーリーグ最終節が25日行われ、来季JFL昇格、2026年にJ1昇格を目標に掲げているBTOPサンクくりやまが、札幌蹴球団を8―0で破り初優勝を飾った。10月の全国社会人選手権を経て11月11日からの全国地域サッカーチャンピオンズリーグで、JFL昇格を目指す。
2月にプロ化 最速26年のJ1目指す
攻撃サッカーが爆発した。前半4分に右サイドからの縦パスに裏を抜けたFW上米良柊人(26)が先制点を挙げると、26、38、40分に追加点。後半3分、8分には、後半から出場したFW吉行豊輝(22)が立て続けにゴールを決めた。
「通過点をクリアしてホッとしています」と、西野虎太郎監督(24)は安堵の表情を見せた。「最短最速」のJ1昇格を目指し、サンクFCくりやまのトップチームを株式会社BTOPに移管し、今年2月にプロ化。主将の本塚聖也(25)などJリーグ経験者含む23選手が加入した。
チーム立て直し後半7試合で40得点無失点
新興チームだけに平坦な道のりではなかった。1カ月弱の準備期間でリーグ開幕を迎え、前半戦は3分けと勝ちきれなかった。6月には方向性の違いで6選手が退団。本塚主将は「序盤は自分たちのサッカーができず、上と下とのコミュニケーションが取れず、内外で要求しあえない状況に陥った」という。だが、監督や主将を中心に修正し「明確な目標があり入ってきた選手たち。良い練習ができていたので自信はあった」(西野監督)という。5選手が加入するなど立て直したリーグ後半の7戦は40得点無失点と相手を圧倒した。
コンサドーレ札幌に続くプロクラブができたことで、選手の流出阻止につながった。FW吉行は東海大札幌で道学生リーグ得点王を2度獲得。福岡出身で道外でのプレーを希望し、BTOPのオファーを1度は断ったが、再度のオファーで選手の質の高さを実感し加入。「ポジショニングや動き出しの部分で成長できています。北海道に残って良かったです」と手応えを口にした。
今季の大目標JFL昇格へ向け、「自分たちの強みは攻撃。バリエーションや完成度を高めていきたい」と本塚主将。北海道サッカー界の悲願を背負って歓喜をつかみ取る。