清宮がプロ初満塁弾! 4安打6打点の大暴れに「いやもう打てるだけ打とうと思った」
■日本ハム14-0ロッテ(27日、札幌ドーム)
札幌ドームへ、最高の〝置き土産〟となった。「2番・一塁」で先発した清宮幸太郎内野手(23)がプロ初の満塁弾を含む4安打6打点と大暴れ。若き長距離砲が14―0の大勝を呼び込んだ。
2点リードで迎えた二回2死満塁。清宮が打席に入った。その初球。ロッテの先発・佐藤奨の直球を迷わず振り抜いた。乾いた打球音が響き渡ると、白球はそのまま右翼席に突き刺さった。
打ってすぐ「初めてだ」
「(満塁本塁打を)ちょっと意識はしていたので、まだ打ったことないなって。めちゃめちゃ狙ってたわけではないんですけど、打った時にはすぐ『初めてだ』って思いました」。それも今季で本拠地が最後となる札幌ドームで記録した。
一度火を噴いたバットは止まらない。その後も2本の適時打を記録するなど、プロ初の4安打&自己最多を更新する1試合6打点もマークした。「今年はまだ猛打賞も打ってなかったので、いやもう打てるだけ打とうと思って、打席に入ってました」と、うっぷんを晴らすかのように打ちまくった。
28日の札幌D最終戦へ「あしたも勝つ!」
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28日の本拠地最終戦は、試合後にセレモニーも予定されているため、この日が札幌ドーム最後のヒーローインタビューとなった。「あしたも勝つ!」。清宮は新庄監督が現役時代に残した名ゼリフで締めくくった。「心の叫び、ですかね。やっぱり最後、勝ちたいですよ」と〝有終の美〟を誓った。
打率.218が示すように、うまくいかないことも多かった。その一方で、一流選手の集まるオールスターでは一番輝いた。最後の「プラスワン投票」で球宴初選出されると、第1戦でいきなりサヨナラ本塁打を放ち、MVPをかっさらった。球宴前のヒーローインタビューで「ホームランを打ってMVPを獲ります!」と高らかに宣言。有言実行の一発だった。
球宴MVPの賞金で裏方に特注リュックプレゼント
その賞金300万円は、いつもチームを支えている裏方さんたちのために使用した。寮長や打撃投手らに、それぞれの名前が入った特注のリュックをプレゼント。受け取ったスタッフの1人は「大事に使います」とうれしそうに語っていた。
山あり谷ありの2022年シーズンも、もうすぐ終わる。プロ初安打など、多くの思い出が詰まった札幌ドームとも28日でお別れだ。酸いも甘いも経験させてもらった。「一生忘れることのない場所。感謝の気持ちを持って、かみしめてやりたい」。夢の続きは、新球場「エスコンフィールド北海道」で見せる。