吉田が今季50試合目の登板 全球直球で九回3人締め
■日本ハム14-0ロッテ(27日、札幌ドーム)
ビッグボスから助言「マジで全力で投げてみて」
今季50試合目となる節目のマウンドで、新たな可能性を示した。吉田輝星投手(21)が大量リードの九回から5番手でマウンドへ。最速151キロを記録するなど、オール直球勝負で3者凡退に仕留めた。
試合前から抑えで起用されることが決まっていた。登板後には「投げ方を変えて、おやじも見に来ていたので」と切り出し、「キャッチャーの人にもきょうは真っすぐしか投げないと言っていた。シーズン最後に良いものを見せられたと思う」と満足げに振り返った。
ビッグボスの助言を生かした。前日26日の練習中、「もっと躍動感がほしい。一度、四球はどうでもいいからマジで全力で投げてみて」と声を掛けられ、昨季2軍で『ストレート縛り』を課されていた時の映像を見直した。
「テークバックを小さく取っていた」と気づき、助っ人右腕のポンセから教わったというショートアームを実践。「全力で振ってみようと投げたら、その通りの球がいったので良かった」と手応えを得た。
クローザー適性示し「できる場所はどこでもやりたい」
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父の前で躍動した。球場には正樹さんが「札幌ドーム最後だから」と故郷の秋田から2年ぶりに観戦に訪れていた。「おやじがいきなり一人で来るって言ってきた。たまたまその日のクローザーと言われて、すごい日に見ることになったねって」。タイミングの良さに驚いた。「弟が中3で、野球(部活動)終わって暇なのに来ないっていう。寂しく一人で来たみたいです」と、ちゃめっ気たっぷりに笑った。
プロ4年目で初めて、開幕から1軍で〝完走〟し、50試合登板も達成。「トレーナーの人にマッサージしてもらったり、連投した時は治療してもらったりとか、初動負荷(トレーニング)も行きましたけど、皆さんがやってくれたのがデカかったです」と感謝。疲労を感じる時期もあったというが、「僕の季節」と豪語する8月には9試合に投げて防御率0.87と好成績を残した。
クローザーの適性があることを示し「できる場所はどこでもやりたい。先発やりたいっていうのもありますけど、任せてもらえるなら頑張ってやりたい」。大きなインパクトを残した8球だった。