選手会長の近藤がチームとして本拠地・札幌ドーム最後の本塁打
■日本ハム3-11ロッテ(28日、札幌ドーム)
「狙ってたんで良かったかなと思います」
選手会長が〝終止符〟を打った―。「3番・左翼」で先発した近藤健介外野手(29)が、本拠地・札幌ドームでチームとして最後となる本塁打をマークした。
一回1死二塁、いきなり見せた。ロッテの先発・美馬が投じた初球の146キロ直球を強振。完璧に捉えた打球は、そのままバックスクリーン右に飛び込む8号2ランとなった。札幌ドームの最終戦、「ぶっちゃけ狙ってた部分もあったので、まさか1打席目で出るとは思わなかったです」と明かした。
「そこ(チームとしても最後の本塁打)は狙ってたんで良かったかなと思います。小田さんから始まって」と話したように、北海道移転後の札幌ドーム1号は2004年4月3日の西武戦で、昨季1軍打撃コーチを務めていた小田智之氏が放った一発だった。多くの先輩後輩がかけてきたアーチを、最後は近藤で締めた。
11年間プレー「翔平の165キロ、西川さんのホームランが印象に」
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この札幌ドームで11年プレーした。「翔平(現エンゼルスの大谷)の165キロ。最後(マウンドに)出てきた時の雰囲気は今でも覚えてます。日本シリーズでの西川さんのホームランも、僕の中では印象深いかな」。リーグ優勝&日本一をつかみ取った16年の記憶は脳裏に焼き付いている。
強いファイターズを取り戻す。〝トライアウト〟の1年を経て、皆で成長しなければいけない。「もちろん勝たないと面白くない。次は試合に出て勝つためにどうするかっていうのも大事になってくる。そういうところを身に付けてほしい」と後輩たちに注文を付けた。
試合後のセレモニーでは選手会長として最後のあいさつに立った。「札幌ドーム通算624勝(ポストシーズンを含む)。この数字を超え、恩返しできるよう、北海道が一体となり、来年以降も戦っていきましょう。ありがとう、札幌ドーム!」。北の安打製造機は感謝と惜別の思いを込め、最高の放物線を描いた。