新球場開幕投手の加藤「びっくりしました」 新庄監督が2週間前に突然指名
「もっともっと自分にプレッシャーをかけて練習したい」
照準ピタリ―。来季の開幕投手に内定した日本ハムの加藤貴之投手(30)が30日、札幌ドームで行われた全体練習に参加した。新庄剛志監督(50)から大役を告げられた時の心境を「びっくりしました」と明かした。来年開業する新球場「エスコンフィールド北海道」での記念すべき初戦を託された左腕は「もっともっと自分にプレッシャーをかけて練習したい」と力を込めた。
驚きの一言だった。約2週間前の練習中、札幌ドームのグラウンドで新庄監督が歩み寄ってきた。加藤がいつも通り、あいさつすると「新球場の開幕投手だから」と告げられた。突然の指名に「まだ日にちもあるので、監督の気持ちも変わるだろう」と半信半疑だったが、この日報道陣の取材に対応した新庄監督は「変わらない」と改めて断言した。
抜群の制球力評価「一番大事なところが安定した」
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しっかりと結果を残したからこその栄誉だ。今季は22試合に登板(先発は21試合)し、8勝7敗ながら、防御率2.01と安定した投球を見せた。加藤も「防御率の数字ははうれしかった」と胸を張った。
左腕の投球を支えたのは抜群の制球力。規定投球回に到達しての与四球「11」は、1950年に野口二郎(阪急)がマークした「14」を上回るシーズン最少記録だ。歴史に名を刻む快挙を成し遂げた。「フォーム自体は全然、1年間変わらなかったと思う。そこの一番大事なところが安定した」と振り返った。
候補だった上沢「やっぱり成績を残した人間が投げるべき」
開幕投手として有力候補の1人だった上沢は、驚きと戸惑いを見せた加藤に「僕、めっちゃいいと思いますけどね」と言葉をかけ、祝福したという。上沢は「やっぱり成績を残した人間が投げるべきだと思うし、そういうところに関しては、そうでないとおかしい」と続けた。
開幕日はちょうど半年後。加藤はしっかりと来年の「3・30」を見据えている。「本当に大事だと思うので、しっかりと練習したい」。チームを背負う覚悟を持って、日々を過ごしていく。