高校野球
クラークの新エース・新岡が変幻自在の投球で1失点完投 秋季全道高校野球
▽秋季全道高校野球2回戦 クラーク3-1旭明成(1日、札幌円山)
2回戦4試合が行われ、2連覇を狙うクラークは3―1で旭明成を下して8強に進出した。今春の選抜甲子園には遊撃で出場していたエース右腕・新岡歩輝投手(2年)は、右のスリークオーターを基本に時折、横手投げから角度のある投球を投げる〝幻惑投法〟で散発3安打、1失点完投勝利を挙げた。
スリークオーター軸に横手織り交ぜ「その日の変化球の曲がり方で投げ分けている」
クラークが初の連覇へ好発進した。夏まで遊撃手だった新岡主将が新チームのエースとして円山のマウンドに君臨した。自己最長となった9回を投げて1失点も自責は0。「うまく(ゴロを)打たせてヒットも3本。自分の中では良かったと思う」と息詰まる投手戦を制し、笑みを浮かべた。
日本ハム・鈴木のような〝千手観音投法〟だ。中学2年までは下手投げ。「球速が上がらなかったので」と横手投げへ転向した。この日はスライダーやシンカーなど5種類の多彩な変化球をうまく組み合わせ、27個のアウトのうち18個をゴロアウトに仕留めた。
「きょうは上からの真っすぐのコントロールがついてなくて、真っすぐはサイドから。支部ではスライダーの曲がりが早くて、ストライクに決まっていなかった。その日の変化球の曲がり方で投げ分けてます」と変幻自在に投法を変え、最後まで投げ切った。
今夏の北大会準決勝・旭大高戦では、2度の救援で6回0/3を2失点だったが、2-4で敗れて涙をのんだ。「今度は甲子園で投げてみたい」。絶対的主柱としてチームをけん引する。